G.SkillのRyzen第3世代向けメモリTridentZ Neoが発売されました。
TridentZ Neoのラインナップを中心にどういったメモリがRyzen第3世代はマッチしているのかを見ていきたいと思います。
まず確認しておきたいのは、メモリの対応スペックです。新しい「Zen2」アーキテクチャを採用したグラフィック機能がないRyzen 3000番台のCPUは、メモリ対応がDDR4-3200となっています。ですが従来の「Zen+」アーキテクチャを採用したグラフィック機能があるAPU、Ryzen 3 3200G、Ryzen 5 3400Gの2機種はメモリ対応がDDR4-2933となっています。おなじ3000番台でもメモリクロックの対応が異なるので注意が必要です。3200G、3400Gは第2世代でのメモリ選びを参考にしてください。
ここでは新しい「Zen2」アーキテクチャを採用したCPUでDDR4-3200対応の製品でのメモリ選びについて中心に解説します。
TridentZ Neoでのおすすめ製品をキーワード別に紹介しましょう。
トータルバランスならDDR4-3600
おすすめはDDR4-3600の製品です。Ryzen第3世代はDDR4-3200が標準クロックとなりますが、そのワンランク上、そして内部バスとメモリクロックの対比が1:2になる手前のクロックであるDDR4-3600はパフォーマンスが引き出しやすいモデルです。内部クロックとメモリクロックについては以下の記事をご覧ください。
またこのクロックの製品がコストパフォーマンスもよく、タイミングがCL18-22-22-42や、CL16-19-19-39のモデルであれば、DDR4-3200と大差ない価格となっています。もし製品選びに迷ったら以下の4製品がおすすめです。
パフォーマンス追及なら低レイテンシーのCL14モデル
TridentZ Neoではメモリタイミングでいくつかの製品に分かれています。
DDR4-3600では
CL18-22-22-42
CL16-19-19-39
CL16-16-16-36
CL14-15-15-35
の4つのタイミングの製品があります。タイミングは小さいほど速いので、ここではCL18が一番遅く、CL14が一番速い製品ということになります。ですのでパフォーマンスを追求したい場合はCL14の製品の選択となります。
Ryzen第3世代ではタイミングもパフォーマンスに影響しやすいとされていますので、メモリクロックだけでなく、タイミング値にも注目してください。ただCL値が小さいほど値段もアップします。
DDR4-3600のCL14モデルは8GBモジュール製品のみとなります。
G.Skill F4-3600C14D-16GTZN (DDR4-3600 CL14 8GB×2)
16GBはCL16-16-16-36のモデルがあります。
G.Skill F4-3600C16Q-64GTZN (DDR4-3600 CL16 16GB×4)
64GBの大容量搭載も可能
16GB×4でトータル64GBのメモリ搭載が可能です。第2世代ではDDR4-3200以上は16GB×4での動作が難しい状況でした。ですが、Ryzen第3世代よりDDR4-3600でも16GB×4の64GB動作が可能となっています。歴代AMDプラットフォームは「4枚挿しはなかなかシビア」という印象でした。そういった意味では今回のCPUはかなり改善されているといえます。
コスト優先ならDDR4-3200 CL16モデル
コスト重視の場合はDDR4-3200 CL16のモデルがおすすめです。標準クロックであるDDR4-3200は安定動作を重視する方にも向いています。容量も16GB、32GB、64GBが選べます。
G.Skill F4-3200C16Q-64GTZN (DDR4-3200 CL16 16GB×4)
4枚挿しでデコレーション重視
TridentZ NeoはLED搭載でRGB機能があります。見た目重視の場合は、やはり4枚挿しがおすすめです。64GBは4枚挿しの選択のみとなりますが、32GB搭載する場合は、8GBを4枚、16GBを2枚の2通りの選択ができます。
8GBを4枚……見た目重視
16GBを2枚……安定度重視、コスト重視
という観点での選択になると思います。4枚挿しは見た目では2枚より格段に印象が違いますが、一方メモリが密着するため発熱が高くなり、熱による安定度の低下、また故障の発生率アップにつながります。4枚での使用の場合は、ケース内の通気に気を付ける必要があります。
【番外編】メモリ弄り向け
以上、TridentZ Neoをメモリスペックで使う場合の選び方でしたが、メモリをいろいろ弄って遊びたい方は、GALAX HOF OC Lab Master DDR4-3600もおすすめします。クロックを上げたり、レイテンシーをツメたり、自分なりのベストパフォーマンス設定を探るのに適したメモリといえます。
GALAX HOF OC Labメモリについては以下の記事をご覧ください。