パーツの選び方

【保存版】メーカー製PCでメモリ増設する方法(その2)

メーカー製PCの増設メモリの選び方の基本的なことは「その1」で紹介しました。

【保存版】メーカー製PCでメモリ増設する方法(その1)

今回はもう少し詳しくメモリスペックをみていきましょう。
メモリの基本スペックとしては主に3つの項目があります。

スペック 値の例
クロック 1600MHz
電圧 1.50V
タイミング CL11

クロックについては(その1)で説明いたしましたのでそちらを参考にしてください。

●電圧
メーカー製PCにおいてメモリ電圧はスペック表に表記がないのが一般的です。基本的にあまり気にしなくてもいいのですが、最近DDR3では低電圧スペックのメモリがあるので、これだけは確認してください。

DDR3は基本電圧は1.5Vですが、低電圧スペックは1.35Vとなっています。
スペック表で、「DDR3L-1600」というように「L」が付いているのは低電圧の意味です。メーカー製PCでは特に低電圧メモリを使っているということを目立つように表示しないので、この「L」の文字で判断する必要があります。DDR3LでなくPC3Lと表記される場合もあります。

DDR3Lの規格のPCに、標準電圧のメモリ(DDR3)を挿すと、電圧が足らず安定動作しない場合があるので注意してください。

●タイミング
タイミングですが、これもメーカー製PCのスペック表には表示されてない項目です。タイミングについての詳細は割愛しますが、数値が小さいほどメモリの速度は速いと認識してください。

メモリタイミングはCL9-9-9-21というように4つのパラメーターで表されます。厳密にはもっと多くのパラメーターが存在します。メーカー製PC用のメモリを購入する際は一番最初の値だけ確認すればいいかと思います。

メモリ製品はクロックは同じでもタイミングが異なる製品があります。では同じDDR3-1600のクロックでCL9、CL10、CL11という3つの製品があった場合、どれを選べばいいのでしょう?

(例・CL違いの製品は以下のようなものです)
CL9
G.Skill F3-12800CL9D-8GBRL (DDR3-1600 CL9 4GB×2)

CL10
G.Skill F3-12800CL10D-16GBXL(DDR3-1600 CL10 8GB×2)

CL11
G.Skill F3-1600C11D-16GISL (DDR3-1600 CL11 8GB×2)

上の例はディスクトップ用のロングDIMMですが、ノート用のSODIMMでも同様にCL違いの製品があります。

確実なのは今動作しているメモリのタイミングを確認することです。
CPU-Zというアプリケーションを使えば、動作中のメモリのタイミングを知ることができます。

http://www.cpuid.com/softwares/cpu-z.html
cpu-z_note_cl11

「Memory」タブのTimingsという項目で「CAS# Latency(CL)」から下の4つを見てください。写真ではDDR3-1600 CL11-11-11-28で動作していることになります。つまりこのスペックのメモリを購入すればいいことになります。動作クロックは「DRAM Frequency」に表示されている値の2倍です(ここでは798.8MHz×2≒1600MHz)。

CLが異なるスペックのものでもだいたいは動作しますが、確実なのはこのように動作しているスペックと同じものを購入することです。

さて、メーカー製PCにメモリを増設するための知識を紹介しました。
一般的にはここまで確認しなくても動作するメモリを手に入れることはできると思います。ですが、正しい製品選びをしないと実はスペックが落ちた状態で動作していることもあります。
確実なスペックのメモリを選べば、増設に失敗する確率は減りますし、なにより快適に動作します。

メーカー製PCのスペック表はわかりにくいものもありますので、どのメモリを選んだらよいかわからない場合は、当店の「メモリコンシェルジュ」までお問合せください。

また動作しなかった場合のための「メモリ交換保証」もありますので、購入時にご検討ください。
memory_con
memory_warranty

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