ちょっとComputexでのOC関係のイベントを紹介します。
G.Skillが毎年ブースで行っている「OC WORLD RECORD STAGE」。そしてその一角で賞金がかかった「OC WORLD CUP 2016」も行われています。
メーカーチームが日替わりでOCを行う「OC WORLD RECORD STAGE」には、日本からはASUSでFredyamaさんとASRockで清水さんが参加されています。Fredyamaさんと久々に話しましたが、さすがにLN2でOCする機会は減ったものの、現役でOCを楽しまれているようです。
また今年は南港展示場の4Fを使ってHWBOTがWORLD TOUR 2016と題して、ワークショップ的なことも行っていました。LN2を使うワールドシリーズエリアと、空水冷で行うワークショップエリアで分かれていて、広いレベルに対応しているのが良いと思いました。
ここの一角に、SuperPI32Mの歴史の掲示がありました。
過去の日本勢の活躍が目立ちます。最初は1時間56分かかっていたんですね。なぜ最近日本人が名を連ねていないか? それは、上がっている名前をみればわかります。近年はほぼワークスチームの記録といえます。レースの世界でいう、ワークスとプライベートの違いです。メーカーが宣伝にOCを使い始め、メーカー内、もしくはメーカーにサポートされている人でないと記録が出せないという傾向になっています。
CPUはマルチコア化が進んだため、ハイエンド製品でないと勝負できなくなり、また上位製品の値段も上がっています。シングルコアの時代は2万円のCPUでも最上位と勝負できましたが、現在ではコア数で製品がセグメントされているため無理です。2万円のCPUなら選別のために何個か買えても、10万円のCPUを何個も買えません。個人で上位の記録を出すには資金面で厳しいという現状があります。
一方、特定の条件や機材で記録を狙うという方が出てきていて、楽しみ方は広がっていますが、ベンチマークで本当のトップは努力だけでは狙えない時代となっています。日本のレジェンドオーバークロッカーの方は独自の研究と努力で世界記録を樹立された方々なので、敬意を表したいです。
そんなことを考えさせる、SuperPI32M歴史の掲示はなかなか感慨深いものでした。