今回はメモリ容量の選び方として、DDR5で登場した24GB/48GBメモリモジュールについて紹介いたします。
これまでPC向けには存在しなかった24GB/48GBメモリモジュール
これまで、PC向けのメモリモジュール容量は基本的に2の累乗数(2、4、8、16、32…)で展開されてきましたが、DDR5規格ではこの法則から外れた容量である24GBや48GBのメモリモジュールが登場しました。
24GBや48GBのメモリモジュールは、1チップで3GB(24Gbit)の容量を実現したDDR5 DRAMチップを8枚ないし16枚実装することで24GBや48GBという容量を実現しています。24GbitのDDR5 DRAMチップは2023年に搭載製品が登場した新製品であるため、DDR5メモリに対応するCPUやマザーボードであっても、利用にはBIOSアップデートによる対応が必要です。
最大容量を追求できる48GBモジュールと、高クロック動作が用意な24GBモジュール
24Gbitチップを採用したメモリモジュールは、従来の最大容量であった16Gbitチップを採用する16GB/32GBモジュールより大容量ですので、メインメモリの容量をより大きく確保できるのが最大のメリットです。
特に、48GBモジュールは4枚で192GBという大容量を実現可能ですので、デスクトップ向けのIntel LGA1700とAMD Socket AM5で128GBを超える超大容量メモリ環境を構築可能となりました。ちなみに、これはWindows 11 Homeがサポートする最大メモリ容量の128GBを超過しますので、フル活用のためにはWindows 11 Proが必要です。
一方、24GBモジュールは従来の16GBモジュールと32GBモジュールの間を埋める容量で、2枚挿しで48GBのメモリ容量を実現できます。これだけ見るとそれほどメリットがあるようには感じられないかもしれませんが、24GBモジュールは「シングルランク」でこの容量を実現していることにメリットがあります。
24Gbitチップ×8枚で構成された24GBモジュールは、シングルランクのDDR5メモリモジュールとしては最大容量の製品ですので、2枚1組のシングルランクメモリという構成でCPUやマザーボードの負荷を軽減し、高クロック動作と合計48GBという大容量を両立しやすいのがメリットです。