あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
新春にあたり、昨年のまとめと、今年の動向について書いてみたいと思います。
当店の主要商品であるメモリを中心にみていきましょう。
やはり2015年はDDR4の年だったと言えるでしょう。2015年前半は大きなトピックがないままでしたが、Skylake発売以降状況が変わりました。
DDR4自体は2014年8月のX99プラットフォームから採用されましたが、当初はまだ価格が高く、またX99というハイエンド向けのチップセットだったため、メモリ全体としてはまだDDR3が主流でした。
2015年8月にZ170チップセット、9月にH170、B150チップセットが発売になり、DDR4はメインストリームのプラットフォームでも使われるようになりました。夏くらいから価格が下がってきたこともあり、DDR4への移行が加速しました。メモリの値段が下がったことでX99チップセットへ移行された方もいらっしゃるかと思います。
DDR4の選び方は以下の記事を参考にしてみてください。
DDR4メモリはどれを買えばいいのか? G.Skill DDR4の選び方
当店のページを見ていただいている方は、ハイエンド志向の方が多いので、ハイクロックメモリの動向についてです。ハイクロックメモリとしてSkylakeではDDR4-3000、DDR4-3200あたりのクロックがメインとなっています。
DDR3 | DDR4/X99 | DDR4/Z170 | 用途 | |
---|---|---|---|---|
スタンダード | DDR3-1600 | DDR4-2133 | DDR4-2133 | |
パフォーマンス | DDR3-2133 | DDR3-2400 | DDR3-2666/2800 | 安定度と性能のバランス |
ハイスペック | DDR3-2400 | DDR3-2666/2800 | DDR4-3000/3200 | 速度重視 |
エンスージアスト | DDR3-2666~ | DDR4-3000~ | DDR4-3400~ | 競技、ホビー |
ですが、Z170用ハイクロックメモリはまだマザーボードを選ぶ傾向にあります。2016年はDDR4ハイクロック製品とZ170マザーの互換性がもっと改善されてくると思います。現在は互換性の安全エリアとしてDDR4-2400も人気がありますが、今後はDDR4-2666やDDR4-2800辺りにシフトしてもいいのではないかと思っています。
互換性の動向については当店でもいろいろと情報を集めておりますので、動向についてはこのブログで紹介していければと思います。
X99のDDR4はハイクロックの対応がZ170より一段下になります。これはX99とZ170のチップセットとCPUのメモリコントローラーの違いによるものです。
ICチップの動向としては、年末あたりに耐性が低レイテンシーに強いものが出てきたようで、ハイクロックでもCL14のモデルが出てきました。これは9月あたりのチップとは異なる性格のチップのようです。
G.Skill DDR4ハイクロック&低レイテンシーモデル大量追加!
もうひとつの大きなトピックとしてはDDR4になり1枚16GBのメモリが出てきたということです。スロットが4本のマザーでも、64GBの搭載が可能になりました。今まではハイエンドチップセットのX99でないと64GB搭載はできませんでした。ですが、今ならCPUパワーは必要ないけど、メモリ容量がほしいという方も64GBが搭載できます。ノートでも大容量搭載が容易になるのではないでしょうか。
一方、DDR3は今後徐々に数が減っていきます。特にハイエンド製品は市場からなくなってくる可能性があります。G.SkillではすでにDDR3-2666以上の製品が減ってきています。DDR3のハイクロック製品がほしい方は今のうちかもしれません。2015年、DDR3は値下がりを続けましたが、供給量が減るとかつてのDDR2のように値段が上がってくることも考えられます。
2016年は、まずハイエンドではBroadwell-EベースのCPUが出てくるようですが、これはX99チップセットです。メインストリームのほうはSkylakeのあと、Kabylakeというコードネームのようです。ただ大きな変更ではなさそうですので、DDR3からのプラットフォーム移行を考えている方は、買い替えタイミングはそれほど気にしなくてもいいように思います。
SkylakeのオーバークロックではKなしCPUでのBCLK OCも楽しめます。マザーボードの成熟度、ハイクロックメモリの互換性アップも含め、もっと使い方が広がってくる年になるのではないでしょうか?