電源の出力は電源ユニットの価格を大きく左右するスペックであり、より安価に購入できる低出力の電源ユニットが選べるようになったことで、PC全体のコスト低下が可能になったり、容量で浮いたコストを変換効率や質に割り振って、より上質な電源ユニットを搭載することが可能となります。
ただ、低出力の電源ユニットを選ぶ際、注意したいのが電源ユニットが備えるコネクタやケーブルの構成です。
●低出力電源では、コネクタやケーブルの数が不足することも
最新世代のPCパーツはハイエンド製品であっても500W程度の電源容量で足りるようになりましたが、逆に、過去数世代のハイエンドパーツはより大容量の電源ユニットが必要でした。
このため、750Wを超えるような電源ユニットの多くは、CPU給電用のEPS 8ピンを2基備えていたり、PCI-E用の6+2ピンを4基以上備えているなど、ハイエンドパーツに十分対応できる電源コネクタを備えていました。
一方、500W程度の容量の電源ユニットは、ハイエンドパーツを使うことを想定せず、コストパフォーマンスを重視するユーザー向けに、最低限のコネクタ(例えばPCI-Eは6+2ピン×1 + 6ピン×1) しか備えていない場合が多く、ハイエンドグラフィックカードによくみられる8ピン2系統の製品を動かせないという場合があります。
▲玄人志向製品の電源コネクタ説明より
また、SATA用電源コネクタの数も少ない製品が多く、光学ドライブやHDDなどを複数搭載する場合、ケーブルやコネクタが足りずに配線できないということも起こり得ます。
低出力の電源ユニットでは、あって当然だと思っていた電源コネクタが用意されていないということがよくあります。構成パーツに対してコネクタ数やケーブル数が足りていることをしっかり確認することが重要です。
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