Ryzen Threadripper擁するSocket TR4プラットフォームは、IntelのLGA2066に対抗するハイエンドプラットフォームで、4chメモリコントローラの採用により大容量メモリの搭載や、CPUが備える64レーンのPCIe 3.0を生かした拡張性の高さが魅力です。
CPUのRyzen Threadripperは、Socket AM4向けのRyzenシリーズで使われているものと同じ規模のCPUダイを2個備えることで、最大16コアのCPUを実現しています。CPUコア数の多さにより、非常に優れたマルチスレッド性能を実現しています。
Socket AM4向けのRyzenシリーズよりも高いマルチスレッド性能を求めている場合や、CPUのPCIeレーンに高速なSSDを直結してストレージ性能を追求する用途など、一般的なPCとしての用途を超えたワークステーションクラスの性能を得たい方向けの製品となっています。
●おすすめはSocket AM4のRyzen 7とRyzen 5
多くの方におすすめできるのは、Socket AM4のRyzenシリーズです。特に、Ryzen 5の6コア以上の製品は、優れたマルチスレッド性能を安価に手にできる選択肢としておすすめです。
Socket TR4は強力なマルチスレッド性能を備えたRyzen Threadripperが利用できるプラットフォームですが、その分マザーボードのコストも高く、Socket AM4のRyzenシリーズの魅力である費用対効果の高さが薄くなっており、用途がプラットフォームの特性と合致していないと割高になりがちです。
相対的な費用対効果に期待するならSocket AM4、絶対的なマルチスレッド性能や拡張性が必要ならSocket TR4という具合に選び分けるとよいでしょう。