今回は、PCのディスプレイ接続に用いられている代表的なインターフェイスについてご紹介いたします。
HDMI
現在もっとも広く活用されているディスプレイ接続用インターフェイスと言えるのがHDMIです。
物理的なコネクタ形状を維持したまま高速化が重ねられており、現行の最新バージョンであるHDMI 2.0系では4k60p出力(4096×2160ドット/60Hz)をサポートしています。
PC用ディスプレイやビデオカードでは、多くの場合スタンダードな「タイプA」コネクタが採用されています。他にもHDMIミニプラグやHDMIマイクロプラグなどがありますが、PC用途でタイプA以外のコネクタに遭遇する機会は少ないでしょう。
接続用のHDMIケーブルにはケーブルには「スタンダード」「ハイスピード」「プレミアムハイスピード」と3つのグレードが存在し、現在は基本的にハイスピード以上のケーブルが販売されており、4k60p対応品としてプレミアムハイスピードが存在しています。
DisplayPort
DisplayPortはPC用ディスプレイを中心に採用モデルが増えてきたインターフェイスです。
DisplayPort 1.2以降のバージョンで4k60pや5k(5120×2880)出力をサポートし、最新版のDisplayPort 1.4では8k解像度に対応しました。
DisplayPortの接続コネクタには、標準的なDisplayPortコネクタの他に、小型化したMiniDisplayPortや、USB Type-Cコネクタが存在しています。
DisplayPortのケーブルにHDMIのようなグレードは無いため、コネクタ形状さえ一致すればケーブルには互換性があります。ただし、ケーブルによる相性問題が起こりやすいとの報告が少なくないため、信頼できるメーカーのケーブルを選ぶことが重要な規格であると言えるでしょう。
USB Type-C
電力供給やデータ転送にも使える多機能なコネクタであるUSB Type-Cは、USB Type-CはHDMIやDisplayPortの利用も可能なコネクタです。
もちろん、HDMIやDisplayPortを利用するためには相応の接続がされている必要があるため、すべてのUSB Type-Cポートが画面出力機能を備えているという訳ではありません。
VRヘッドセットを1本のケーブルで接続するために策定された「VirtualLink」はUSB Type-Cコネクタを採用することが明らかにされており、今後は次世代の画面出力用コネクタとしての普及が期待されています。
DVI
HDMIやDisplayPort以前に普及していたインターフェイスです。後継規格であるDisplayPortが普及してきた現在は採用する新製品も減少傾向にあります。
DVIには、デジタル出力のみサポートする「DVI-D」と、アナログ出力もサポートする「DVI-I」が存在しており、DVI-Iであれば変換アダプタで「D-sub」に変換することもできます。また、デジタル出力の最大解像度は1920×1200ドットですが、「Dual-Link」対応ポートであれば2560×1440ドットまで出力できます。
ケーブル選択では、DVI-D、DVI-I(アナログ出力)、そしてDual-Link対応の3要素に注意して選びましょう。特に、PC側のディスプレイ接続端子とケーブルのDual-Link対応の有無によって、出力できる画面解像度が制限されるので、WQHD以上のディスプレイを使う場合は要注意です。
▲【参考】LGモニターのインターフェース(LG 24GM77-Bページより)
D-sub
アナログ出力専用のインターフェイスです。ディスプレイの新製品で採用しているものはまず存在せず、古いディスプレイやプロジェクターとの接続に用いられるレガシーなインターフェイスです。
ほとんどのビデオカードなどで採用が終了していますが、DVI-Iポートであれば変換アダプタを用いることでD-sub出力として用いることが出来る場合があります。