今回は、無料で利用できるベンチマークテストの中から、特に有用で使いやすいものをご紹介いたします。
CINEBENCH R15
CINEBENCH R15は、もっともポピュラーなCPUベンチマークのひとつです。最大で256スレッドまでの並列処理に対応しており、マルチコアCPUの性能を手軽に測定できます。
2013年に公開されて以降、新しいCPUのレビュー記事などでは定番ベンチマークとして活用されており、手持ちのPCのCPU性能と、新製品や過去の製品と簡単に比較できます。
インストール不要で手軽に実行できるため、自作したPCのCPUが仕様通りの性能を発揮しているのかを確認するのにもおすすめです。
▼CINEBENCH
https://www.maxon.net/en/products/cinebench/
FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク
Windows版FINAL FANTASY XV(FF15)のゲームエンジンを用いたベンチマークテストです。PCの3D性能を数値化できる他、FF15での動作目安となる評価を取得できます。
4K(3840×2160)までの画面解像度でテストを実行可能で、描画設定は3種類のプリセットとカスタム設定を選択できます。また、最新版であるv1.2では、NVIDIAのGeForce RTX 20 シリーズでサポートされたDLSSのテストが可能となっており、新たなアンチエイリアシング手法であるDLSSの効果をテストすることも可能です。
非常に高負荷なベンチマークテストであるため、フルHD(1920×1080)解像度であっても描画設定を「高品質」以上にすれば、ハイエンドクラスのGPUであってもGPU使用率が100%に達するほど負荷をかけることができます。この高負荷を活かしてビデオカードの初期不良チェックでの利用もおすすめです。
▼FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク
http://benchmark.finalfantasyxv.com/jp/
ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク
ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマークは、ファイナルファンタジーXIV(FF14)のゲームエンジンを利用したベンチマークテストで、3D性能を数値化したスコアと、動作目安となる評価が得られます。
無料で実行可能な3Dベンチマークテストとしては、かなり広く利用されているベンチマークテストで、ウェブで検索すれば多くのベンチマークスコアを見つけることができ、自身のPCとの性能比較が可能です。
インストール不要で手軽に実行できる一方、現行のハイエンドGPUにとっては、フルHD程度の画面解像度では描画設定を最高品質にしても描画負荷が軽すぎ、CPUがボトルネックとなってGPUそのものの性能を反映したスコアが得られないという欠点もあります。
▼ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク
https://jp.finalfantasyxiv.com/benchmark/
CrystalDiskMark
ストレージベンチマークテストにおいて定番となっているのがCrystalDiskMarkです。HDDやSSDのデータ転送速度の測定が可能で、テストデータのサイズやテスト内容のカスタマイズにも対応しています。
定番ベンチマークテストであるCrystalDiskMarkのスコアは、HDDやSSDの新製品レビューでよく公開されているので、新旧製品のパフォーマンス比較に役立ちます。
ただし、バージョン違いでテスト結果に互換性が無い場合(現バージョンと3.0.x以前は非互換)や、Spectre/Meltdownと呼ばれる2018年1月に発覚した脆弱性への対策によって、Intel環境におけるディスクアクセス性能が大きく低下しているため、古いデータとは正しく比較できない場合がある点に注意が必要です。
▼CrystalDiskMark
http://crystalmark.info/ja/software/crystaldiskmark/