第3世代Ryzen向けの新チップセットとして、AMD X570チップセットが登場します。このAMD X570 チップセットと、その搭載マザーボードの既出情報を整理してみました。
▲Computex2019ではX570マザーボードが多数展示された
PCIe 4.0をサポートするAMD X570チップセット
AMD X570 チップセットは、第3世代Ryzen向けに新たに投入されるSocket AM4対応チップセットです。
最大の特徴は、Zen2ベースの第3世代RyzenでサポートされたPCIe 4.0に対応している点です。現在普及しているPCIe 3.0に対しレーン当たりの転送速度が2倍になるPCIe 4.0では、対応するビデオカードやNVMe SSDとの通信速度の向上が期待されます。
AMD X570 チップセットでは最大16レーンのPCIe 4.0を提供可能とされており、Zen2ベースの第3世代Ryzenとの接続もPCIe 4.0 x4レーンで行うため、従来CPU~チップセット間の帯域幅も従来の倍に拡大しています。
従来のRyzenも利用可能。ただしPCIe 4.0や一部モデルには制限あり
第3世代Ryzen向けにPCIe 4.0に対応したAMD X570 チップセット。これを搭載したX570マザーボードの多くは、最大16コアCPUが投入される第3世代Ryzenのオーバークロックにも耐えられるハイスペックな設計を採用しています。
また、X570マザーボードはSocket AM4対応であるため、従来のRyzenシリーズとCPUソケットの互換性は保たれていますが、第1世代Ryzen以前のCPUについてはサポート対象外となっています。
加えて、第2世代RyzenはCPU内部のPCIeレーンがPCIe 3.0までしかサポートしていないため、AMD X570 チップセットとの接続もPCIe 3.0止まりとなります。第2世代Ryzenマシンのマザーボードだけを更新してもPCIe 4.0の恩恵が得られる訳でない点に注意しましょう。
Zen2ベースの第3世代Ryzenと組み合わせてこそのX570マザーボード
PCIe 4.0のサポートが最大の特徴となるX570マザーボードは、Zen2ベースの第3世代Ryzenと組み合わせて使ってこそ真価を発揮するマザーボードであると言えます。
既に多くのマザーボードメーカーがX570マザーボードの製品ラインナップや仕様を公開しているので、第3世代Ryzenと一緒に買うマザーボードをどれにするか、今のうちから検討してみてはいかがでしょうか。