ベンチマークテストは、PCの性能を数値化して分析できる便利なテストです。今回は、PCのゲーミング性能の測定に用いられる「ゲームベンチマーク」の中から、よく使われるものや便利なものをご紹介します。
●ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク
スクウェア・エニックスのMMORPG「ファイナルファンタジーXIV」のゲームエンジンを利用した、無料のベンチマークテストです。
ファイナルファンタジーXIVの動作目安となるスコアが取得できる無料のベンチマークテストであることはもちろん、ストレステストとしても利用できるループ実行機能やローディングタイムの測定機能も備えています。実行に際してインストール不要である点もこのベンチマークテストの魅力です。
日本においては、ゲームベンチマークとして非常にポピュラーなテストですので、グラフィックカードレビューの多くで、テスト結果を確認することができます。
ただし、漆黒のヴィランズ ベンチマークは今年5月に公開された最新バージョンであり、それ以前の「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」をはじめとする旧バージョンとスコアが比較できない点には注意しましょう。
▼ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマークの関連リンク
・ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク(SQUARE ENIX)
●FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク
FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークは、2018年発売のFINAL FANTASY XV WINDOWS EDITIONをベースに作られたベンチマークテストです。
最高のグラフィックを目指して開発されたWindows版FINAL FANTASY XVをベースにしているため、高品質設定では非常にGPU負荷が高いのがこのベンチマークテストの特徴です。これにより、ハイエンドGPUの実力をより正確に数値化できます。
ループ実行機能も備えているので、高性能なゲーミングPCの安定性確認や、PCの冷却能力のテストなどにも利用できます。
▼FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークの関連リンク
・FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク(SQUARE ENIX)
●3DMark
ULが提供する定番のゲームベンチマークソフトです。最新のグラフィック技術に基づくテストをいち早く提供することもあって、世界中でグラフィックカードの性能テストとして活用されており、実行すれば自分のPCの実力を世界中のデータと簡単に比較できます。
3DMarkは、無料版である「Basic Edition」の他、ほとんどのテストが利用可能な個人向けの「Advanced Edition」、商用利用可能な「Professional Edition」が提供されています。エディションの違いで実行可能なテストは異なりますが、同一のテストであればエディションを問わずスコアに互換性があります。
一般的なPCユーザーが利用するのはBasic EditionかAdvanced Editionの2択です。Basic EditionはSteamやダウンロードサイトで提供されており、Advanced EditionはSteamまたはULのサイトで購入できます。
▼3DMarkの関連ページ
・ULの公式ページ(3DMark)
・3DMark(Steam)
●VRMark
VRMarkは、3DMarkと同じくULが提供するゲームベンチマークです。テスト内容はVRヘッドセットを利用したゲームでのパフォーマンスにフォーカスしています。
VR環境での性能測定にフォーカスしているとは言え、ベンチマークテスト自体は通常の2Dディスプレイで実行可能ですので、所有しているPCがVR環境で十分なパフォーマンスを発揮できる実力を備えているか確認できます。
こちらも3DMark同様、Basic Edition、Advanced Edition、Professional Editionの3つのエディションが用意されており、無料版のBasic Editionでは最軽量テストの「Orange Room」のみ実行可能です。有料版であるAdvanced EditionはSteam、またはULのサイトで購入できます。
▼VRMarkの関連ページ
・ULの公式ページ(VRMark)
・VRMark(Steam)
●SteamVR Performance Test
SteamVR Performance Testは、Steamが提供している無料のVRゲームベンチマークです。
テストでは、VRにおけるPCの性能が「VR使用不可」「VR可能」「VRレディ」の3段階で評価されます。VRゲームを十分に楽しみたいのであれば、VRレディの評価は獲得したいところです。
上記の3段階評価の他に、テスト中のグラフィック品質設定がどのレベルだったのかGPUが描画できたグラフィック品質を「平均忠実度」として最大11までの数値で表示されるほか、テスト中に描画したフレーム数や「90fpsを下回ったフレーム」、「CPUバウンドフレーム」なども表示できます。
VRヘッドセットを用いたゲームを快適にプレイする上で、GPUとCPUの性能が十分であるかを確認するテストとしては現在でも有効なので、VRヘッドセットを購入する前に実行してみると良いでしょう。
▼SteamVR Performance Testの関連ページ
・SteamVR Performance Test(Steam)