メモリを効果的に冷却するパーツ「メモリクーラー」について紹介いたします。
メモリクーラーは、冷却ファンの風を直接メインメモリに当てて冷却するパーツです。取り付け方法はメモリクーラーによって異なりますが、G.SKILL製の「FTB-3500C5-DR」や「FTB-3500C5-D」は、メモリスロットを両端から挟む形で搭載します。
▲G.Skill FTB-3500C5-DR
メモリの発熱量はCPUやGPUのようなプロセッサーよりも小さいものの、1.35V以上の電圧で動作するDDR4世代のオーバークロックメモリや、メモリモジュール同士の間隔が近い全スロット搭載時などは、メモリ自身の発熱によってメモリ温度が上昇してしまいます。
メモリICの温度が上昇すると、動作可能なメモリクロックの上限が低下してメモリの動作不良を招きます。そのような不具合を避ける手段として、メモリに直接風を当てて冷却するメモリクーラーはたいへん有効です。
オーバークロックメモリをメモリスロットにフル搭載する場合や、ソケット周辺冷却が苦手な水冷クーラーを利用する場合など、メモリの動作温度が上昇しがちな条件ではメモリクーラーの導入を検討が必要です。ひとつの目安として、動作時にメモリに触ってみて「熱い」と感じる温度になっているようなら要注意といえるでしょう。メモリはCPUやGPUとは異なり、通常の使用であれば火傷するほどの温度にはなりませんが、触るときは十分注意してください。