ちょっと面白い動画を発見しました。
以下の話はメモリマニアの方のみお付き合いください。
動画に紹介されているのはリワークステーションと呼ばれる機材で、Aliexpress(中国)から購入したもののようです。ヒーターで温めてはんだを溶かし、コンボーネントの取り外しや実装を行うための装置です。
物はこれでしょうか?
前半は機材について細かくマニアックに紹介されていますが、タイム11:00くらいよりノート用メモリよりDRAMチップを取り外し、再度PCBへの実装するという作業が収められています。
【AliExpress】リワークステーション購入&メモリ破壊
メモリメーカーには専用のリワークマシンがあり、それによってDRAMを取り外すことができますが、手作業での画像はなかなか見ることができないかと思います。
センチュリーマイクロのリワークマシン
https://twitter.com/CENTURY_MICRO/status/864439044704395265?s=20
通常このリワークステーションは修理のためのものですが、自分で好きなDRAMを取り付けてオリジナル実装メモリが作れたりすれば面白いですね。
DDR1からDDR2への移行時に、実装されるDRAMのパッケージがTSOPからFBGAとなりました。TSOPのころはチップから端子が出ていたため、はんだごてでDRAMを取り外し、別のDRAMに実装をやり直すというDIYマニアもいましたが、FBGAになってからはあまり話を聞きませんでした。
FBGAチップをPCBに実装する方法として、メモリメーカーの工場でSMTラインでの工程は見たことがありましたが、このように人力で実装する方法は初めてみました。
日本ではPC用DRAMはBtoBでの流通がメインで、まとまった数でないと取引されないためBtoC市場で目にすることはほぼありません。ですが、中国の深センに行ったとき、一般でも買えるDRAMチップを扱っている店を見かけました。同じフロアには中古PCから取り外したCPUやメモリなどを扱っている店もありました。そういった状況ですから、中国だとメモリのリワークも手作業レベルで結構普通にやってるように思います。
今は便利を追い求め、面倒なことはやらない方向へと進んでます。それ故、普通やらないだろってことに敢えて取り組むということに見入ってしまった動画でした。作業も極めればほぼ失敗せずにDRAM実装できるののでしょうか? DRAMをすべて手作業で実装したメモリでPCを組んでみるっていうのもありですね。