今回ご紹介するのは「ハイエンド」クラスのCPUです。
Ryzen 7・Core i7以上のCPUをハイエンドCPUとしてリストアップ
今回、ハイエンドクラスのCPUとしてリストアップしたのは、8コア以上のCPUコアを備えるCPUで、AMDはRyzen 7以上、IntelはCore i7以上の製品が対象となっています。
注目のZen 3「Ryzen 5000シリーズ」
ハイエンドクラスのCPUには、Zen 3アーキテクチャを採用するAMDの新世代CPU「Ryzen 5000シリーズ」製品3モデルがリストアップされています。
Ryzen 5000シリーズは評価の高かった前世代「第3世代Ryzen(Ryzen 3000)」を上回るマルチスレッド性能と、Intel第10世代Coreプロセッサを凌ぐゲーミング性能を兼ね備えた最新CPUで、同じコア数の競合より頭一つ抜けたCPU性能を備えています。
このため、CPU性能を基準にするのであれば最初にRyzen 5000シリーズを検討し、それではCPUのマルチスレッド性能が足りないというのであればハイエンドデスクトップ(HEDT)向けのRyzen Threadripper、よりコストパフォーマンスを重視したい場合はIntelや第3世代Ryzenという順で検討すると良いでしょう。
Ryzen 5000シリーズ以外の選び方
Ryzen 5000シリーズは強力なCPUですが、発売以来品薄が続いており、希望するモデルを入手しにくいのが難点です。また、価格も同一コア数の第3世代Ryzenや第10世代Coreの価格低下によって割高になっています。このため、他の製品を選択することもあるでしょう。
Ryzen 5000シリーズの性能が優れているために忘れられがちですが、マルチスレッド性能に秀でた第3世代Ryzenと、ゲーミング性能に優れた第10世代Coreが優秀な性能を備えたCPU性能であることは確かです。CPUの特性と用途がマッチしていれば高い性能を得ることができます。
Ryzen Threadripperは強力なマルチスレッド性能を実現するメニーコアCPUですが、その実力を引き出すには実行するアプリ側のメニーコア対応が不可欠です。また、ゲームなどではRyzen 5000シリーズや第10世代Coreに及ばないため、Ryzen 5000シリーズ以上のマルチスレッド性能が求められる用途という明確な目的がある方向けの製品であると言えます。
今回リストアップした中で、CPU性能的にもっとも注目されないのはIntelのHEDT向けCPU「Core X」でしょう。純粋なマルチスレッド性能でRyzen 5000シリーズ太刀打ちするのが厳しい製品ですが、長期に渡ってHEDT向けに提供されているLGA2066プラットフォームはバグの修正も進んでおり、大量のメモリやPCIeデバイスを搭載できる点から、高い安定性や信頼性、外部機器との互換性などが求められるクリエイティブワーク用途に適した製品となっています。