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Intel B860/H810チップセットについて

 IntelのLGA1851向け新チップセット「B860」と「H810」が発表され、それぞれのチップセットを搭載するマザーボードが発売されました。今回はこれら新チップセットの機能を紹介します。

LGA1851対応の廉価版チップセット「B860/H810」

 IntelのB860とH810は、先に登場したハイエンドチップセット「Z890」の下位モデルで、B860がミドルレンジ、H810がローエンドに位置しています。

 チップセットの機能としては以下の通りです。下位モデルになるほどチップセットが備える機能自体が削減されていることに加え、CPUに内蔵されたPCIeコントローラの利用可能なレーン数も削減されています。

ミドルレンジのB860は、CPU内蔵コントローラが提供するNVMe SSD向けのPCIe 4.0 x4が利用できなくなっていますが、同じくSSD向けのPCIe 5.0 x4は利用可能であり、シンプルな構成のゲーミングPCを自作するのにちょうど良い機能を有しています。

 一方で、ローエンドのH810では、CPU内蔵コントローラのSSD向けPCIeは使用不可となっており、高速なUSB 3.2 Gen 2x2もチップセット機能としては省略されています。削減された機能を必要としない割り切った用途のPCを構築するためのチップセットと言えるでしょう。

LGA1851対応マザーを低コストで入手可能に

 現在までに発売済みのB860チップセット搭載マザーボードには、2万円を切る価格の製品もラインナップされており、Arrow Lake-SことCore Ultra 200Sシリーズ向けのLGA1851対応マザーボードを安価に入手できるようになりました。

 ただし、Intel製CPUに対応するマザーボードは、ブースト動作時の電力リミット(PL1/PL2)が電源回路のキャパシティに応じて設定されるため、安価なマザーボードに上位のアンロックCPU(Kモデル)を搭載しても最大定格性能(PL1=PL2=MTP)を発揮できない場合があります。

 安価なマザーボードでもCPU性能を最大限に引き出すことを望まれるのであれば、充実した電源回路を搭載した製品を検討し、可能であればメディアや購入者のレビューを参照して電力リミットを確認されることをおすすめします。

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