AMDが第3世代Ryzenで採用し、Intelも次世代デスクトップ向けCPUでの採用を予定している最新インターフェイス「PCI Express 4.0」。最近では、同インターフェイスに対応するSSD製品にも第2世代というべき新製品が登場しはじめました。
今回は新世代のPCI Express 4.0対応SSD(PCIe 4.0 SSD)について紹介いたします。
リード最大7GB/sを実現する新世代PCIe 4.0 SSD
PCI Express 4.0の普及が始まった当初に発売されたPCIe 4.0 SSDは、5GB/sクラスのシーケンシャルリード性能を備えた製品でしたが、2020年後半のSamsung SSD 980 PRO発売以降、7GB/sクラスのリード性能を備えた第2世代のPCIe 4.0 SSDが続々と登場しています。
最初の製品となったSamsung SSD 980 PROは、Samsung独自の8nmプロセス製Elpisコントローラを採用し、7GB/s弱のリード性能に加え、5GB/s級のライト性能(500GBモデル以上)、高いランダムリード性能も備えた製品です。
その後、Western Digitalからも同社オリジナルコントローラ「WD_Black G2」を搭載した「WD_BLACK SN850 NVMe SSD」が投入された他、PHISON製の新型コントローラ「PS5018-E18」を採用したSSDが複数のメーカーから発売されています。
▲Western Digital WD_BLACK SN850 NVMe SSD
各メーカーの第2世代PCIe 4.0 SSDに共通しているのは、7GB/s級の最大リード性能を備えていることと、1TBモデル以上では5GB/s級の最大ライト性能を備えたM.2型NVMe SSDであることです。M.2スロットで利用できるPCIe 4.0 x4の帯域が約8GB/sであることを考えれば、第2世代のPCIe 4.0 SSDはインターフェイスの限界に近いリード性能を引き出せるSSDであると言えます。
なお、PCIe 4.0 SSDはPCI Express 3.0接続でも利用可能です。PCI Express 3.0接続時はレーン当たりの転送速度が半分に制約されてしまうので、フルに性能を発揮することはできませんが、近々PCI Express 4.0対応環境への乗り換えを予定しているのであれば、先行してSSDを買っておくのも良いでしょう。