パーツの選び方 自作PCの知識

CPUの選び方 ~ 2021年5月・ハイエンド編

 2021年5月における「CPUの選び方」として、ハイエンドCPU選びのポイントを紹介いたします。

8コア以上のCPUをリストアップ

 2021年5月現在のハイエンドCPUとして、8コアCPU以上の製品をリストアップしてみました。
2105H-AMD
2105H-Intel

旧世代設計のHEDT向けCPU

 8コア以上のCPU製品ということで、今回のリストにはハイエンドデスクトップ(HEDT)向けCPUである、AMDの「Ryzen Threadripper PRO(Socket sWRX8)」と「Ryzen Threadripper(Socket sTRX4)」、Intelの「Core X(LGA2066)」を含めています。

 これらHEDT向けのCPUは、旧世代のCPUアーキテクチャを採用しており、メニーコアや4チャンネル以上のメモリ、多数のPCIeレーンなどを必要とする方向けの特殊な製品となっています。多くの方には、Zen 3やRocket Lakeベースの製品が投入されているメインストリーム向けのCPUがお勧めです。

IntelとAMDの最新設計CPUが激突するメインストリーム向けCPU

 メインストリーム向けCPUには、AMDのZen 3採用CPUであるRyzen 5000シリーズと、IntelのRocket  Lake-Sベースの第11世代Coreが投入されています。これらのCPUはクロックあたりの命令実行数(IPC)が旧世代アーキテクチャより向上しており、ゲームをはじめとする多くのアプリケーションで高いパフォーマンスを発揮します。

 特に、定格同士で仕様する場合は、電力効率と絶対性能に優れたRyzen 5000シリーズが、同価格帯のRocket Lake-Sを凌駕しています。発売以来、いまだに品薄気味であるため入手しにくいことがネックですが、在庫があって予算が許すのであれば、有力な選択肢となるでしょう。

 一方、Rocket Lake-Sは入手性がよいことと、電力と発熱の増加に対処できるのであれば、オーバークロックやリミットの解放によって、同価格帯のRyzen 5000シリーズと同等以上のゲーミング性能を実現できる可能性を秘めています。

 Ryzen 5000シリーズがもっとも有力なCPUで、特にマルチコア性能ではRocket Lake-Sを確実に上回りますが、ゲームでのパフォーマンスに注目して選ぶのであれば、Rocket Lake-SのCore i9やCore i7のKモデルを検討してみる価値は十分にあります。

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