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Ryzen 5000Gシリーズ向けCPUクーラーの選び方

 本日は、AMDの新世代APU「Ryzen 5000Gシリーズ」向けパーツの選び方として、CPUクーラーの選び方をご紹介します。

定格利用であれば純正クーラーでも必要十分

 Ryzen 5000Gシリーズの製品で、現在までに発売されたRyzen 7 5700GとRyzen 5 5600Gには、純正CPUクーラーの「Wraith Stealth」が付属しています。

 この純正クーラーのWraith Stealthは特別に高性能というわけではありませんが、Ryzen 5000Gシリーズを定格(=ベースクロック)で動作させるのに十分な冷却性能は備えています。したがって、別売りのCPUクーラーは必須ではありません。

 ただ、Ryzen 5000Gシリーズはブースト動作をサポートしており、動作温度に余裕がある状況ではより高いクロックで動作します。また、Wraith Stealthはそれなりの大きさがあります。APUの性能をより引き出したい場合や、小型ケースに収めたい場合には、別売りのCPUクーラーを利用することになるでしょう。

Socket AM4対応でTDP 95W以上対応のCPUクーラーがおすすめ

 Ryzen 5000Gシリーズ向けに別売りのCPUクーラーを導入する場合は、Socket AM4に対応している製品を選ぶ必要があります。

 そのうえで、必要十分以上の冷却性能を得たいのであれば、TDP 95W以上に対応しているCPUクーラーを選ぶのがおすすめです。
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▲スペック値にTPDの表記があるCRYORIGのCPUクーラー

 Ryzen 5000GシリーズのAPUは、すべてTDP 65Wモデルなのですが、ブースト動作時の消費電力を制限する「PPT(Package Power Tracking)」は原則として88Wに設定されており、条件次第では88W級の発熱が生じます。TDP 95Wに対応できる冷却能力があれば、この発熱を処理してより高いブースト動作を引き出すことが期待できるというわけです。

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