Skylake対応品では現在DDR4-4000までありますが、当店ではオーバークロックメモリとしてはDDR4-3200のメモリが売れ筋です。
ですが、テストしているなかでDDR4-3200メモリはそう簡単に動かないということがわかってきました。ここではDDR4-3200を快適動作させるポイントを紹介したいと思います。
(1)メーカーQVLを確認する
当店が中心に扱っているのはG.Skillというメモリメーカーのものです。メーカーページには「QVL」が掲載されていて、メーカーが動作確認を行ったマザーボードがリストになっています。
現在メモリコントローラーはCPUに内蔵されているため、CPUの耐性が高クロックメモリの安定動作を左右することもあり、QVLは100%動作を保証するものではありません。ですが、マザーボードがそのメモリとクロックに対応しているかを確認できます。
まずメモリ購入前にこのリストを確認してみてください。
写真のリストはF4-3200C16Q-32GVKBのものです(2015/11/19現在)。見ればわかるように各メーカー上位のモデル3機種ずつしか掲載されていません。クロックの低い製品はもっと多くのマザーボードが掲載されているので、DDR4-3200はマザーボードを選ぶということです。このリストはBIOSアップデートにより改善され、掲載されるマザーボードは多くなってきます。
(2)マザーのBIOSをアップデートする
Z170マザーは発売してからまだ数か月のものがほとんどです。メインストリームとしては初めてのDDR4採用のプラットフォームなので、やはりメモリ周りの互換性の問題は出ています。そのため、マザーボードメーカーはBIOSを更新しています。
特に高クロックメモリの対応はBIOSが更新されるごとに良くなってきますので、BIOSアップデートは必須です。
使用するマザーボードのWebサイトで、BIOS更新履歴を確認してみてください。あまり更新されていないようだと、高クロックメモリへの対応は期待できません。メーカーも上位マザーボードほどしっかりと高クロックメモリへの対応を行う傾向にあります。
USBにBIOSファイルを入れて、BIOSからアップデート用のツールを起動すれば、BIOS更新できるマザーボードがほどんどです。
これはASRockマザーのBIOSアップデートツール「Instant Flash」の画面です。
(3)安全なのは2枚組
安定動作を求めるなら2枚組がおすすめです。
同じクロックの製品であっても、2枚なら動作するけど、4枚だと安定動作しないというケースはよくあります。実際当店でのテストでも、DDR4-3200は2枚組なら安定しているけど、4枚にするとBIOSも起動しないというものもありました。合計16GBをメインメモリとして使いたいなら、4GBを4枚より、8GBを2枚のほうが安定しやすいし、初期不良・故障のリスクも減らせます。
ただ合計32GBの場合は注意が必要です。8GB4枚より、16GBを2枚のほうをおすすめしたいところですが、1枚16GBのモジュールは発売してから間がないため、マザーボード側が対応していないことがあります。特にDDR4-3000以上はまだBIOS対応が追いついていないこともあるので、QVLで確認してみてください。
以上、購入前の確認ポイントでした。
後日、購入後のポイント、安定動作しなかったらどうするかなどをお届けいたします。
(追記)続編はこちら
→DDR4-3200の購入、「その後」に確認しておきたいこと
当店のDDR4-3200は以下のリンクよりご覧ください。
→DDR4-3200一覧