今回は、空冷CPUクーラーの「トップフロー」と「サイドフロー」の違いについて紹介します。
CPUを冷却するCPUクーラーで、もっともオーソドックスなのが金属製のヒートシンクに冷却用のファンを搭載した空冷CPUクーラーです。現在販売されている空冷CPUクーラーは、その形状によってトップフロー型とサイドフロー型の二つに分類されています。
トップフロー型とは、CPUに向かって冷却ファンの風を吹き付ける形状をしたCPUクーラーのことです。CPUに付属しているIntelやAMDのリテールクーラーのほとんどがこの方式を採用しています。
サイドフロー型とは、CPUに対して垂直方向にファンを取り付けルタイプのCPUクーラーです。冷却性を売りにする大型製品での採用例が多く、優れた冷却性能を持った製品が多いのが特徴です。
●トップフローとサイドフローの選び方
CPUクーラーがCPUを冷却する能力は、多くの場合トップフロー型よりサイドフロー型の方が優れています。大型製品の場合、ヒートパイプの曲げ角度を少なく抑え、冷却ファンの風が滞留しにくいデザインが、サイドフロー型CPUクーラーに高い冷却能力を与えています。
トップフロー型CPUクーラーの場合、CPUに向けて風を吹き付ける関係で、CPU周辺に配置されたVRMなどの冷却を期待されることも多いのですが、極めて背の低いトップフロー型CPUクーラーでなければ、CPU周辺パーツを冷却するのに十分な風を送り込むには、相当な風量と静圧の冷却ファンを必要とします。
以上の事から、現在の自作PCで空冷CPUクーラーを選ぶなら「サイドフロー型」がお勧めなのですが、サイドフロー型には全高が高いという弱点があります。120mm以上の大口径ファンを採用するサイドフロー型CPUクーラーは、そのほとんどが150~160mmという全高であり、幅のあるミドルタワーケースなどでなければ搭載できない場合があります。
使用するPCケースに収まるサイズであればサイドフロー型CPUクーラー、幅の狭いケースや横置きケースを使う場合はトップフロー型CPUクーラーといった感じで選ぶと良いでしょう。
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