パーツの選び方 自作PCの知識

HDDからSSDへのアップグレードによるメリット

 今回は、HDDからSSDへのアップグレードによるメリットについてご案内します。
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 HDDに対するSSDの優位性として第一にあげられるのがデータ転送速度の差です。現在のHDDの読み書き性能のピークは250MB/secに迫っていますが、SSDはSATA接続のもので500MB/sec程度、PCIe接続のものでは2~3GB/secに達しています。

 また、細かいデータの読み書きが連続するような場面でSSDはHDDの100倍以上の性能を発揮する場合もあり、OSやアプリケーションのインストールディスクとして利用すれば、起動時間や読み出し時間を大きく短縮し、PCの動作をより軽快なものにすることができます。

 SSDは半導体メモリにデータを記録するという特性上、HDDがディスクやヘッドを動作させるために搭載している機械部品がありません。機械部品は摩耗故障の原因となりやすく、また稼働中の衝撃に弱いという欠点があるのですが、SSDでは機械部品が無いことにより「機械部品の摩耗」と「稼働中の衝撃」というHDDの弱点2つが無くなっています

 また、ディスクの回転音やヘッドの作動音といった機械部品の動作に伴う動作ノイズもなくなっているため、より静かに動作するというメリットもあります。

 HDDからSSDへのアップグレードは、性能面と運用面で大きなメリットをもたらすものです。かつて、SSDは記憶媒体に用いる半導体メモリの書き換え耐久性が弱点と言われていましたが、現在の3D NANDフラッシュを用いたSSDでは、250GBクラスの製品でも総書き換えバイト数(TBW)は100TBクラスを実現しており、一般的なPC用途では弱点とならないほど高い書き換え耐久性を実現しています。

 現在のSSDにとって唯一の弱点と言えるのが容量単価の高さですが、これは必要に応じて外付けHDDなどを利用することで補うことができます。OSやアプリケーションをインストールするシステムディスクにHDDを使用されているのであれば、PCの快適性を大きく改善できるSSDへの換装をぜひ検討されてはいかがでしょう。

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