2018年末版マザーボードの選び方。今回はミドルレンジクラスのマザーボード選びについてご紹介します。
●メインストリームの1~2万円クラス、ハイエンドプラットフォームの4万円以下
ミドルレンジとはローエンドとハイエンドの中間の価格や仕様に位置する製品レンジのことなわけですが、マザーボードの場合は搭載チップセットが同じでも部品や機能の違いによって製品レンジが異なるため、グラフィックカードにおけるGPUのグレードのような製品レンジを決定づける明確な基準は搭載しません。
そこで今回はおおまかに価格帯で製品を分類します。現行のマザーボード製品でミドルレンジと呼ぶに相応しい価格帯は、LGA1151やSocket AM4などメインストリーム向けのマザーボードであれば1万円~2万円台中盤まで。LGA2066やSocket TR4向けであれば4万円以下と言ったところでしょう。
このクラスのマザーボードでは、ハイエンド製品のように高品質なパーツや高機能な外部チップを大量に搭載することはコスト的に不可能なため、機能を優先するか、それとも実装部品のグレードを優先するのかで、各マザーボードメーカーの方針の違いがみられます。どこに力を入れるかで製品づくりに違いが出てくるということです。
- PCIeスロットの構成とマルチGPU機能の有無
- SATAやバックパネルのインターフェイス数
- 電源回路(VRM)のフェーズ数とヒートシンクの有無
- PCIeスロットやメモリスロットの金属補強
- M.2 SSD用ヒートシンクの有無
- RGB LEDイルミネーション
▲性能重視なら電源部のフェーズ数をチェックしよう(ASRockのページより)
●同じ価格なら下位チップセットの方が高品質な場合もあるミドルレンジ
マザーボードの主要パーツである「チップセット」は、上位グレードのものほど多機能を提供できるため、高機能で高品質なハイエンドモデルのほとんどは上位チップセット搭載製品です。ただ、ミドルレンジにおいて、同程度の価格帯であれば下位チップセットを搭載したマザーボードの方が、より豪華な電源回路や実装パーツを採用していることは珍しくありません。
上位チップセットでしかサポートされていない機能(NVIDIA SLIやオーバークロック対応)を利用しないのであれば、あえて下位グレードのチップセットを搭載した製品を選ぶことで、より品質と耐久性に優れたPCを構築できるでしょう。