現在の自作PC向けのIntel製CPUは、第8世代と第9世代のCoreプロセッサが併売されています。今Intel製CPUを選ぶ際にどちらを選ぶべきなのか、両世代のスペックを確認しながら紹介します。
どちらもCPUの基本設計は同じ「Coffee Lake」
Intelのデスクトップ向けCPUは、第8世代と第9世代の2世代が併売されているのですが、これらのCPUはどちらも同じ設計(アーキテクチャ)であるCoffee Lakeを採用したCPUで、製造プロセスも14nmで同一です。
このため、第8世代と第9世代のCPUは、CPUコア数や動作クロックなどの仕様が同一であれば同じ性能を発揮します。逆に言えば、CPUコア数や動作クロックの差がそのまま性能差になるとも言えます。
このため、第8世代と第9世代のデスクトップ向けIntel Coreに関しては、数字上の世代をあまり意識することなく製品を選ぶことができます。
8コアCPUが登場した第9世代のラインナップ
第9世代のIntel Coreプロセッサには、第8世代には無かった8コアCPUが追加されました。8コアCPUはCore i7以上のCPUとしてラインナップされており、第8世代で最上位であった6コア12スレッドCPUは8コア8スレッドCPUに置き換えられました。
OS上で認識されるCPUコアの数では第8世代のCore i7が第9世代より4スレッド多くなっていますが、Hyper-Threadingによって増加する性能は1.3倍程度なので、6コア12スレッドと8コア8スレッドのマルチスレッド性能は、おおむね同等か物理コアな分8コア8スレッドの方が高くなっているようです。
8コア16スレッドCPUであるCore i9は第8世代には存在しないため、性能を追求される場合はこちらを選ぶことになるでしょう。なお、Core i5以下のCPUは世代間でコア数の差がないため、純粋にクロック差をみれば性能差を推測することができます。
第9世代の製品は第8世代のラインナップを強化する形で登場しているため、基本的に性能を求める方には第9世代が適していますが、第9世代はTDP 65W以下の低消費電力モデルが出揃っていないため、これらを求める場合は第8世代を選ぶ場合もあるでしょう。