GALAXのコアオーバークロッカー向けHOF OC Labメモリが発売となりました。
今回のトピックは基板(PCB)です。
現在GALAXのOC LabメモリはA0とA2、2つの基板で展開されています。この違いについて解説いたします。
A0、A2というのは基板の設計図フォーマットのことで、Aリビジョンは1rank NON-ECCのフォーマットです。数字はバージョンを示しているので、A0は、A2より古い基板デザインということになります。
大きな違いは、基板におけるDRAMの位置です。A2はA0より、DRAMとメモリ端子(ゴールドフィンガー)の位置が近く設計されています。近いほうがより電気特性的に有利で、ハイクロックに対応できるということで、最近の製品はA2が採用されることが多くなっています。
▲A0基板。GALAX OC Lab Masterのページより
が、しかしです。
なぜここであえてA0基板採用のモデルが出てきたのでしょう?
GALAXはOC Labというエクストリームオーバークロッカー向け製品を開発する、おそらく世界唯一といっていいラボがあります。他にもオーバークロックメモリを製造しているメーカーはたくさんありますが、GALAX OC Labは全く別物といえます。PC最速を狙うトップランカーたちのための製品を日々開発しています。スポーツカーを作っているところと、F1を作っているところの違いといっていいでしょう。
このOC LabでA0、A2それぞれの特性を引き出す開発がなされ、今回製品として発売されました。
A0基板の特性はレイテンシーがツメられる(小さくできる)ということです。
コアオーバークロッキングの世界では、メモリのクロックを上げるだけでなく、レイテンシーをツメることも重要なポイントとなります。クロックをそこまで上げないが、レイテンシーはツメたいという用途に合っているといえます。
Samsung B die+A0、この2つのちょっと旧タイプのコンポーネントの組み合わせが、新型を上回る性能を発揮する、「86がランエボに勝ってしまう」的な設定に思わず熱くなってしまう方におすすめします。
鋭い方ならお分かりのとおり、このレイテンシーをツメる設定は、Ryzen第3世代のCPUにとって効果的です。DDR4-3600でツメツメ設定してみるものアリかと思います。
一方A2はクロックを伸ばす設定に向いています。INTEL環境ならメモリクロックは4000MHz~5000MHzのレンジで対応可能のマザーボードもあります。A2+INTEL Z390ならよりハイクロック性能が引き出せるはずです。もちろんAMD環境でハイクロックにトライしてもOKです。
DRAMは言うまでもなく、Samsung B dieが使用されています。Micron、Hynixでも高クロック動作が可能なチップが出てきてますが、高クロック、低レイテンシーでのトータルパフォーマンスは未だSamsung B dieがナンバーワンと言われています。その中でも選りすぐりのチップが、GALAX OC Labメモリには搭載されています。
GALAX HOF OC Lab Master (DDR4-3600 CL17 8GB×2)
Ryzen第3世代のスイートスポットの言われる、DDR4-3600~3733辺りのクロックで最高パフォーマンスを狙いたい方向け
GALAX HOF OC Lab Master (DDR4-4000 CL19 8GB×2)
INTEL環境でもAMD環境でも幅広くいろいろな設定を試してみたい方向け
GALAX HOF EXTREME OC Lab Edition (DDR4-4266 CL19 8GB×2)
A2基板。クロック重視で伸ばしたい方向け。INTEL Z390環境推奨。
今回の情報はGALAXでOC Labメモリの開発に携わっているオーバークロッカーのduckさんからもご提供いただきました。よりコアに使いたい方はduckさんのtwitterを要チェックです。すでに検証もされてます。
https://twitter.com/duck_oc