AMDのマザーボードでBIOSが更新される際に話題に上ることの多い「AGESA」って何でしょうか? その意味と更新方法について紹介します。
AMD CPUのファームウェア「AGESA」
AGESAとは、AMD製CPU向けのファームウェアで、CPUが備える各機能やセキュリティ上のアップデート、新CPUのサポートなどがAGESAの更新によって提供されます。Intel製CPU向けのマザーボードで言う所のCPUマイクロコードと同様のものと考えて差し支えありません。
最近は、第3世代Ryzen向けのAGESAである「AGESA ComboAM4」が頻繁にアップデートされており、旧世代チップセットのPCIe 4.0動作や、最大動作クロックに関連したブースト動作など、機能や動作の改善がAGESAの更新によって提供されています。
AGESAを更新する方法
AGESA自体はAMDが提供しているものですが、ユーザーが新しいバージョンのAGESAを利用するためには、各マザーボードメーカーがAGESAを更新したBIOSアップデートが提供されるまで待つ必要があります。
AGESAの更新を含むBIOSアップデートを実行することで、新CPUのサポートや機能の改善などの恩恵が得られます。ただし、そのアップデートを実施するにあたっての基本的な考え方は、通常のBIOS更新同様「必要性が無い限りは非推奨」です。
現在のBIOSアップデート作業は安全性も向上していますが、AGESAが更新され次第BIOSアップデートを実行するという具合で頻繁に更新していれば、それだけアップデート失敗に遭遇する確率も高くなります。
現在運用中のPCが不具合を抱えている場合は、その解消を期待してアップデートを試みるのは良いですが、安定して運用できているようであれば、すぐにアップデートは実行せず、しばらく様子をみることをおすすめします。