テレワークの機会が増え、自宅で使用するPCのパフォーマンスに不満を感じている方もいらっしゃるのではないかと思います。そこで、PCアップグレードの手がかりとなる情報を紹介します。今回はCPUについての紹介です。
CPUのアップグレードはマザーボード次第
PCで実行される処理の大部分をこなすCPUのアップグレードは、PCのパフォーマンスを大きく改善できる可能性を秘めています。
ただし、汎用性の高いPCI ExpressやSATAなどのインターフェイスに接続することで増設可能なグラフィックボードやSSDなどと違い、CPUはマザーボードのCPUソケットに搭載することになるため、アップデートできるか否かはマザーボードの仕様次第となります。
CPUとマザーボードの対応ソケットが一致していることは前提として、電源回路の電力供給能力やBIOSでの対応の有無も絡んできます。見た目の仕様だけではアップグレード可能か否かを判断できないことが多々ありますので、アップグレードするCPUについては、お使いのPCが搭載しているマザーボードのCPUサポートリストを確認しながら選びましょう。
CPUクーラーや電源ユニットにも注意
CPUとマザーボードのマッチングに問題がなければ、CPUを交換してアップグレードすることになる訳ですが、この際に注意したいのがCPUクーラーや電源ユニットです。
高性能なCPUになるほど消費電力は大きくなり、それに伴って発熱も増加します。このため、CPUクーラーや電源ユニットがそれに耐えられる仕様でなければなりません。
電源ユニットについては、交換前後でCPUのTDPが100W以上変わるほどのアップグレードか、低容量のものを使っている場合は、交換を検討しなければいけないことがあります。
また上位のグレードのCPUには純正クーラーが付属していない製品があります。アップグレード前のCPUで純正クーラーを使っている場合は、CPUクーラーのアップグレードが必要になります。
なお、CPU交換時は確実にCPUクーラーの着脱を行うことになります。強力なCPUクーラーを既にお使いの場合であっても、着脱時にサーマルグリスの塗り直しが必要となるため、使用可能なサーマルグリスが手元にあるか確認し、必要であれば購入しましょう。
CPUが交換できるのは自作PCだけ?
CPUの交換は、構成パーツの仕様がわかっているディスクトップの自作PCであることが前提です。ではメーカー製PCで無理なのでしょうか? メーカー製PCは使われているマザーボード、CPUクーラー、電源の仕様を読み解く必要があります。通常これらの詳細は公開されていないため、かなりハードルが高くなります。ノートPCの場合、最近の機種は交換ができないものがほとんどですが、古いノートPCでは交換可能なものもあります。ただし、交換用CPUは中古やジャンクで手に入れることとなり、実験的要素が高い交換になるかと思います。