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Comet Lake-Sのメモリ選び

 Intelの第10世代Coreプロセッサ「Comet Lake-S」向けにメモリを選ぶ際のポイントを紹介いたします。

上位CPUはDDR4-2933に対応、下位はDDR4-2666

 Comet Lake-Sは、メモリコントローラがサポートするメモリクロックが従来よりも引き上げられており、上位ブランドであるCore i9とCore i7が「DDR4-2933」、Core i5以下のブランドは「DDR4-2666」に対応しています。

 またComet Lake-Sはデュアルチャンネルメモリに対応しておりますので、メモリを2枚1組、あるいは4枚1組で利用することで、理論上はメモリ帯域幅を2倍にすることができます。

 ▼DDR4-2933・デュアルチャンネル対応CPU
 Core i9、Core i7

 ▼DDR4-2666・デュアルチャンネル対応CPU
 Core i5、Core i3、Pentium、Celeron

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 ただ実際はDDR4-2933メモリはそれほど製品が多く出ていないため、DDR4-3200製品で構築するのがメインとなると思います。

メモリのオーバークロックは「Z490」のみのサポート

 先に紹介したComet Lake-Sの対応メモリクロックは、定格動作での対応メモリクロックです。Comet Lake-S向け最上位チップセットである「Z490」搭載マザーボードと組み合わせることで、メモリの定格仕様を超えた高クロックメモリを利用することができます。

 一方、H470やB460など下位のチップセットを搭載したマザーボードでは、原則としてCPUの定格メモリクロックが設定可能な上限となります。従って、これらのチップセットにDDR4-3200以上のオーバークロックメモリを組み合わせても、Core i7以上ならDDR4-2933、Core i5以下はDDR4-2666までのクロックでしか利用できません。

 Comet Lake-Sでメモリのオーバークロックを楽しまれたい方は、必ずZ490を搭載したマザーボードを選ぶようにしましょう。

オーバークロックメモリはDDR4-3600が主流か?

 Intelのチップセットは世代が上がるほどに、高メモリクロックでの動作安定度がアップしています。以前にも紹介していますが、
Z170+第6世代CPU ~DDR4-3000
Z270+第7世代CPU DDR4-3200
Z370+第8世代CPU DDR4-3200~3600
Z390+第9世代CPU DDR3-3600~4000
が多くのマザーとCPUの組み合わせにおいて安定するクロックです(※CPU、マザーを選べばそれ以上も可能)。

 Z490+第10世代はDDR4-4000~の安定動作が見込まれますが、メモリのラインナップ、価格によって移行速度は決まってくるのではないかと思います。当面は価格も安定しているDDR4-3600がオーバークロックメモリとして主流となりそうです。

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