2020年8月時点でのIntelとAMDの主力CPUのラインナップの比較をお届けします。今回は4~6コアを備えるミドルレンジクラスのCPUラインナップを比較します。
4~6コアのミドルレンジCPUをリストアップ
価格と性能のバランスに優れるとされるミドルレンジクラスのCPUとして、4~6基のCPUコアを備えるCPUをリストアップしました。各CPUの価格はおおよそ1.5~3.5万円程度となっています。
7nmプロセスの高い電力効率によって総合力で勝るAMD
ミドルレンジクラスのCPUは、Intelがハイパースレッディングテクノロジーに対応した第10世代Coreプロセッサを投入したことで、CPUのコア数とスレッド数で両社が拮抗する形となりました。
ただし、引き続き14nmプロセスで製造されたCPUをラインナップしているIntelに対し、AMDはより先進的な7nmプロセスを採用しており、電力効率で勝る第3世代Ryzenや第3世代Ryzen APUを投入しています。
電力効率での有利は、ブースト動作の電力リミットが低く設定されているTDP 65Wモデル同士の競争において、すべてのCPUコアを使用するマルチスレッド処理でAMD製品を有利にしており、Zen 2アーキテクチャでシングルスレッド性能にも優れた第3世代Ryzen & Ryzen APUが総合力でIntel CPUを上回っています。
ゲームでの強さと成熟したプラットフォームがIntelの魅力
総合力ではAMD製品に押されているIntel製CPUですが、高クロック動作によってZen 2ベースのRyzenにも劣らないほど優れたシングルスレッド性能や、全コア利用時でも高く設定されているブーストクロックにより、ゲーム用途では同クラスのAMD製CPUを上回る性能を発揮します。
また、LGA1200は新CPUソケットを採用した最新プラットフォームではありますが、第6世代のSkylake時代からの流れを引き継いでいる成熟したプラットフォームです。第3世代RyzenがサポートするPCI Express 4.0には非対応ですが、良くも悪くも「枯れている」だけに、周辺機器との間に互換性問題が起こりにくいと言う点はメリットとなり得るでしょう。