パーツの選び方 メモリの知識

パーツの選び方・2020年末版「メモリ増設編」

 今回は、パーツの選び方・2020年末版として、メモリ増設をお考えの方向けの情報を紹介します。

メモリ増設の基本

 PCのメモリ容量を増やす場合、既に搭載しているメモリに追加する場合で新しいメモリを搭載する方法と、既に搭載しているメモリをより大容量のものに交換する方法があります。

 メモリを追加する方法は低コストで大容量を実現できますが、メモリスロットに空きスロットがあることが前提となることや、搭載済みのメモリと新しいメモリの「相性」などによって正常な動作が得られない場合があります。特にオーバークロックメモリは相性が発生しやすいため、JEDEC規格に準拠したスタンダードメモリ以外ではおすすめできません。

 メモリを交換する方法は、既に搭載していたメモリを使わないため追加よりも大容量を実現するのにかかるコストが高くつきますが、新旧メモリの相性問題が起こる心配がありません。オーバークロックメモリの場合、組み合わせでの動作が保証されているメモリキット単位での交換が推奨されます。
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16Gbit DRAMを採用したDDR4メモリに注目

 2020年末の時点でメモリ容量の増設をお考えの方にとって、ぜひとも注目してほしいのが16Gbit DRAMチップを採用したメモリです。

 16Gbit DRAMチップは1枚で2GBの容量を備えており、これを採用することにより1枚で32GBの大容量を実現したDDR4メモリが登場しています。32GBのメモリモジュールは、4枚で128GB、8枚で256GBという大容量を実現できることもさることながら、2枚で64GBという多くのユーザーにとって十分に余裕のあるメモリ容量を実現できます。

以下、32GBメモリ製品の例です。

 Mini-ITXマザーボードのようにメモリスロットが少ない環境でメモリ容量を増やしたい方にはもちろん、メモリ枚数を増やすと高クロック動作が難しくなりがちなRyzenを利用している方にとっては、高クロック動作と大容量を両立するパーツとして、16Gbit DRAMチップを採用したメモリモジュールをぜひご検討ください。

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