今回は、Intelの次期デスクトップ向けCPU「Alder Lake」について、現時点までに分かっている情報を紹介いたします。
CPUの多くの機能が進化する「Alder Lake」
IntelのAlder Lakeは、次世代のデスクトップ向けCPUの開発コードネームで、Rocket Lake-Sこと第11世代Coreの後継となるCPUです。
Alder Lakeでは、製造プロセスが現在の14nmから10nmプロセスの発展形である「Intel 7」プロセスに変更され、CPUのアーキテクチャも刷新されます。また、メモリは次世代のDDR5に対応するほか、CPUに統合されるPCI ExpressもGen 5(PCI Express 5.0)に対応します。
▼Alder Lakeで導入される主な新要素
・「Intel 7」プロセスの採用
・CPUアーキテクチャの刷新
・ハイブリッドCPU構成を採用
・PCI Express 5.0のサポート
・DDR5メモリのサポート
Windows 11で真価を発揮するAlder LakeのハイブリッドCPU
現世代から多くの機能が進化するAlder Lakeですが、中でも目を引くのがCPUアーキテクチャの刷新で、Alder Lakeは「高性能コア」と「高効率コア」を組み合わせたハイブリッドCPUとなります。
高性能コアとは、Rocket Lake-SのCPUアーキテクチャ「Cypress Cove」の後継にして、シングルコア性能を追求したCPUアーキテクチャ「Golden Cove」を採用するCPUコアで、1コアで2スレッドを実現するハイパースレッディングにも対応しています。
一方、高効率コアとは、ワットパフォーマンス重視のCPUアーキテクチャ「Gracemont」を採用するCPUコアで、こちらはハイパースレッディング非対応となっています。
Alder Lakeは、これら2種類のCPUコアをそれぞれ最大で8基ずつ搭載し、使用コアを選択するハードウェア「Intel Thread Director」によって、効率的なCPUコアの運用を行います。このIntel Thread Directorは、Windows 11との組み合わせることで、より効率的な運用が行えるとされています。
実際に利用できるCPUコアの数については、製品のグレードによって異なるものと推測できますが、全てのCPUコアを有効化したAlder Lakeは、高性能コアの8コア16スレッドに、高効率コアの8コア8スレッドを加えた、16コア24スレッドCPUとなります。
多くの機能がアップデートされるAlder Lakeは、これまでのIntel CPUとは一味違った製品になるものと思われます。製品ラインナップの発表など、今後の情報に注目しましょう。