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Intelの次世代CPU「Alder Lake」とは?

今回は、Intelの次期デスクトップ向けCPU「Alder Lake」について、現時点までに分かっている情報を紹介いたします。

CPUの多くの機能が進化する「Alder Lake」

 IntelのAlder Lakeは、次世代のデスクトップ向けCPUの開発コードネームで、Rocket Lake-Sこと第11世代Coreの後継となるCPUです。

 Alder Lakeでは、製造プロセスが現在の14nmから10nmプロセスの発展形である「Intel 7」プロセスに変更され、CPUのアーキテクチャも刷新されます。また、メモリは次世代のDDR5に対応するほか、CPUに統合されるPCI ExpressもGen 5(PCI Express 5.0)に対応します。

 ▼Alder Lakeで導入される主な新要素
 ・「Intel 7」プロセスの採用
 ・CPUアーキテクチャの刷新
 ・ハイブリッドCPU構成を採用
 ・PCI Express 5.0のサポート
 ・DDR5メモリのサポート

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▲「Intel Architecture Day 2021」スライドより

Windows 11で真価を発揮するAlder LakeのハイブリッドCPU

 現世代から多くの機能が進化するAlder Lakeですが、中でも目を引くのがCPUアーキテクチャの刷新で、Alder Lakeは「高性能コア」と「高効率コア」を組み合わせたハイブリッドCPUとなります。

 高性能コアとは、Rocket Lake-SのCPUアーキテクチャ「Cypress Cove」の後継にして、シングルコア性能を追求したCPUアーキテクチャ「Golden Cove」を採用するCPUコアで、1コアで2スレッドを実現するハイパースレッディングにも対応しています。

 一方、高効率コアとは、ワットパフォーマンス重視のCPUアーキテクチャ「Gracemont」を採用するCPUコアで、こちらはハイパースレッディング非対応となっています。

 Alder Lakeは、これら2種類のCPUコアをそれぞれ最大で8基ずつ搭載し、使用コアを選択するハードウェア「Intel Thread Director」によって、効率的なCPUコアの運用を行います。このIntel Thread Directorは、Windows 11との組み合わせることで、より効率的な運用が行えるとされています。

 実際に利用できるCPUコアの数については、製品のグレードによって異なるものと推測できますが、全てのCPUコアを有効化したAlder Lakeは、高性能コアの8コア16スレッドに、高効率コアの8コア8スレッドを加えた、16コア24スレッドCPUとなります。

 多くの機能がアップデートされるAlder Lakeは、これまでのIntel CPUとは一味違った製品になるものと思われます。製品ラインナップの発表など、今後の情報に注目しましょう。

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