パーツの選び方

第13世代Core向けCPUクーラーの選び方

 IntelのRaptor Lake-Sこと第13世代Coreは、発熱の大きさが話題になった第12世代Core以上に発熱が大きいCPUとなっています。今回は、そんな第13世代Core向けCPUクーラーの選び方を紹介いたします。

MTPが最大253Wに引き上げられた第13世代Core

 第13世代Coreでは、ブースト動作時の最大消費電力指標であるMTPが最大253Wに引き上げられました。前世代の第12世代Coreでは最大241Wでしたので、製品仕様上でも従来より多くの電力消費が許容されたことになります。

 CPUが消費する電力は熱に変換されるため、第13世代Coreは従来よりも多く発熱する可能性があるCPUということになります。ただ、MTPは電力指標に過ぎず、実際のCPU消費電力は負荷やCPUの個体などで異なる場合があり、CPUによってはMTPに到達しない場合もあります。

 とはいえ、最上位のCore i9-13900KでCINEBENCH R23のMulti Coreを実行すれば、容易に253Wのリミットに到達するので、上位CPUのパフォーマンスを十分に発揮するには高い冷却性能を備えたCPUクーラーが必要になります。
Intel Raptor Lake

253Wの発熱に対処するなら360mm以上のAIO水冷クーラーを推奨

 第13世代Coreの最大MTPである253W級の発熱に対応できるCPUクーラーは限られており、冷却性能的には360mmや420mmサイズのラジエーターを備えたAIO水冷クーラーの利用が推奨されます。このクラスのCPUクーラーであっても、CPUのヒートスプレッダとベース面の形状が一致しないと十分に冷却できない場合もあります。

 クーラーを選択する目安として、CPUの発熱が200W前後なら240mm水冷やハイエンド空冷クーラー、250Wクラスなら360mm以上のAIO水冷を選択するのがおすすめですが、このクラスの発熱になると、前述したベース面の形状などもCPU温度に大きく影響してきます。

 第13世代Coreをしっかり冷却できるクーラーを選びたい場合は、「第13世代Coreを使ったCPUクーラーのレビュー」を参照するのが重要です。逆に、CPUのヒートスプレッダ形状が大きく異なる過去のCPUでの検証結果は当てにならない可能性が高いのでご注意ください。

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