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10GB/s超え! PCI Express Gen5(PCIe 5.0)対応SSDとは?

 最大転送速度が10GB/sを超えるPCI Express Gen5(PCIe 5.0)対応SSDが登場してきました。今回はPCIe 5.0 SSDがどのような製品なのかを紹介します。

新世代インターフェイス「PCI Express Gen5」に対応したSSD

 PCIe 5.0 SSDは、インターフェイスにPCI Express Gen5(PCIe 5.0)を採用したSSDで、PC向けとしてM.2タイプの製品の販売がスタートしています。

 PCI Express Gen5は、PCI Express 5.0とも呼ばれるPCI Expressの最新規格で、従来のPCIe 4.0の転送速度が1レーンあたり16Gbps(約2GB/s)であったのに対し、PCIe 5.0では1レーン当たり32Gbps(約4GB/s)へと倍速化されています。
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▲CrucialのGen5対応SSD、T700シリーズ

 現在販売されているPCIe 5.0 SSDがインターフェイスに採用しているPCIe 5.0 x4は、最大で128Gbps(約16GB/s)を実現可能であるため、これを生かして10GB/s以上の転送速度を実現するSSD製品が展開されています。

PCIe 5.0はIntel/AMDの最新プラットフォームで利用可能

 PCIe 5.0が利用できるPC向けのプラットフォームは、Intelの第12/13世代Core対応の「LGA1700」と、AMDの「Socket AM5」です。

 これらのプラットフォームのCPUはPCIe 5.0コントローラを統合していますが、実際のところ、PCIe 5.0を利用できるのかはマザーボード次第です。マザーボードの製品仕様でストレージスロットの項目をチェックしましょう。

 また、Intel製CPUの場合、CPU統合PCIe 5.0のレーン数の都合上、PCIe 5.0 SSDを搭載した場合はビデオカード用のバスインターフェイスの接続レーン数がx16からx8に減少する場合もあります。これらの点についてもマザーボードの製品仕様に記載されていますので、あらかじめ確認しておきましょう。

 なお、PCIe 5.0には上位互換がありますので、PCIe 5.0 SSDをPCIe 4.0以前のインターフェイスしかサポートしていないスロットに接続した場合でも利用は可能です。ただし、速度はスロット側の最大速度に制限されるため、PCIe 5.0 SSDの性能をフルに発揮することはできません。

10GB/sの大台を実現するPCIe 5.0 SSD

 10GB/sという転送速度は、PCIe 4.0 SSDですら複数台でRAIDを組まないと実現できない速度でしたが、PCIe 5.0 SSDはついに1台で実現できるようになります。

 この速度が生かせる用途は限られますが、最新鋭のパーツで構築したPCだからこそ実現できる速度ですので、最新のSSD技術にロマンを感じる方向けのパーツでもあります。先進技術に触れることに魅力を感じられる方は、対応プラットフォームの導入とあわせてご検討ください。

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