AMDから、RDNA 3アーキテクチャを採用したミドルレンジGPU「Radon RX 7600」が登場しました。今回はこのAMDの最新鋭ミドルレンジGPUについて紹介します。
RDNA 3世代の低価格ミドルレンジGPU
AMDのRadeon RX 7600は、最新アーキテクチャのRDNA 3を採用しつつ、TSMCの6nmプロセスで製造されたミドルレンジGPUです。
同じRDNA 3を採用するハイエンドのRadeon RX 7900シリーズは、GPUの演算コアとメモリ機能をGCDとMCDという2つのダイに分離するチップレットアーキテクチャを採用していましたが、Radeon RX 7600では全てを1つのダイに統合した従来型(モノリシックダイ)で製造されています。
Radeon RX 7600のGPUコアは32基のコンピュートユニットで構成されており、2,048基のストリーミングプロセッサや、32基のRay Accelerator、64基のAI Acceleratorなどを搭載しています。また、VRAMには8GBのGDDR6メモリ、Infinity Cacheは32MBで、電力指標のTBPは165Wとされています。
Radeon RX 7600はフルHD(1080p)でのゲーミング用として設計されており、ハイフレームレートやそれなりの画質でゲームを楽しめる実力を備えています。VRAM使用量は8GBと必ずしも十分と言える容量ではありませんが、GPU性能相応であるとは言えるでしょう。
実売価格は4万円台中盤程度で、同価格帯のGeForce RTX 3060 12GBを多くのゲームで上回るGPU性能を備える一方、VRAM容量では劣っています。VRAM使用量が8GBを超えないゲームをプレイすることが前提にはなりますが、このクラスではコストパフォーマンスとGPU性能に優れた選択肢であると言えるでしょう。