今回は、優れたゲーミング性能で人気を博しているAMDの新世代GPU、Radeon RX 9070 シリーズを紹介します。
設計とネーミングルールを刷新した新世代Radeon
AMDのRadeon RX 9070 シリーズは、3月7日発売された「Radeon RX 9070 XT」と「Radeon RX 9070」を擁するGPU製品群で、最新のGPUアーキテクチャ「RDNA 4」に基づいてTSMCのN4Pプロセスで製造されています。
なお、AMDはこの世代から「競合製品との比較を用意にすること」を目的にネーミングルールを変更しており、Radeon RX 9070 シリーズはNVIDIAのハイミドル~準ハイエンドGPUである「GeForce RTX 5070 シリーズ」に相当するGPUとして位置づけられています。
いずれも16GBのGDDR6メモリを搭載しており、WQHDや4Kのような高解像度でのゲームに適したスペックを実現。バスインターフェイスには最新鋭のPCIe 5.0 x16が採用されました。

RDNA 4に最適化された超解像とフレーム生成を提供する「FSR 4」
RDNA 4アーキテクチャを導入したRadeon RX 9070 シリーズでは、AMDの新たな超解像&フレーム生成技術である「FSR 4」が利用可能です。
FSR 4とは、RDNA 4のAI アクセラレータを利用して超解像とフレーム生成を行う新技術です。特定のハードウェアに依存しない汎用性という従来の「FSR」とは異なり、RDNA 4アーキテクチャで導入された新設計のAI アクセラレータを必須とすることにより、従来技術の弱点であった画質を向上させています。
利用にはゲーム側の対応が必要ですが、従来のFSR 3.1に対応しているゲームであればドライバ上で設定を行うことによりFSR 4による超解像やフレーム生成が利用できます。最近発売された人気タイトルの「モンスターハンターワイルズ」もFSR 4が利用可能ですので、FSR 4の存在はゲーマーがRadeon RX 9070 シリーズを選択する理由の一つとなるでしょう。
ゲーマーにおすすめのRadeon RX 9070 シリーズ
発売以来、Radeon RX 9070 シリーズはゲームにおけるパフォーマンスが特に高く評価されており、実性能と費用対効果の両面でライバルのGeForce RTX 5070 シリーズを凌駕する人気を獲得しています。
一方、3DCGレンダリングをはじめとするクリエイティブや生成AIでのパフォーマンスはライバルに軍配が上がることが多く、ゲーミング性能に特化したゲーマー向けのGPUという印象が強いのが現状のRadeon RX 9070 シリーズです。
ゲームでより良いパフォーマンスを求めている方にとって、Radeon RX 9070 シリーズは10万円台で購入できるGPUの中では特に費用対効果に優れた選択肢であると言えるでしょう。
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