Intelはモバイル向けの新CPU「Core Ultra シリーズ2」を発表しました。今回はその製品ラインナップや特徴について紹介します。
Lunar Lakeの製品版「Core Ultra シリーズ2」
Core Ultra シリーズ2は、Lunar Lakeの名で開発されてきた次世代モバイルCPUの製品版で、グローバル市場では9月24日より搭載製品が発売される予定です。
現行のCore Ultra シリーズ1(Meteor Lake)の後継にあたるCore Ultra シリーズ2は、チップレットを積層実装する3Dチップレット技術「Foveros」を引き続き採用。CPUコアの設計を「Lion Cove(Pコア)」と「Skymont(Eコア)」に更新しつつ、製造プロセスに先進的なTSMC N3Bを採用しています。
また、マイクロソフトのAI PC「Copilot+ PC」の要件(40TOPS)を満たせるNPU「Intel AI Boost」や、Xe2アーキテクチャを採用するiGPU(Arc 140VまたはArc 130V)を備えているほか、CPUパッケージ上にメインメモリとしてLPDDR5Xメモリを実装しています。
Core Ultra シリーズ2発表時点でラインナップされている製品は以下の通りです。Core Ultra 9からCore Ultra 5まで全9製品が用意されていますが、いずれもPコアとEコアを4基ずつ搭載した8コア/8スレッドCPUとなっています。
Core Ultra 9 288VのみPBPが標準30W(最小17W)に設定されていますが、その他のCPUではPBPが標準17W(最小8W)で、MTPは全モデル37Wとなっています。電力周りの仕様やCPUコアの構成から考えると、Core Ultra シリーズ2は携帯性に優れたモバイルノートやビジネスノートに適した製品のように見えます。
スペック表には記載できていない要素なのですが、CPUが提供可能なPCIeレーンがPCIe 5.0 x4とPCIe 4.0 x4のみとなっているため、dGPUを搭載するゲーミングノートへの適正は低そうです。
比較的安価なノートPCにも搭載されることがありそうに見えるCore Ultra シリーズ2の製品ラインナップですが、CPUコアと製造プロセスの刷新によりどこまで性能が向上しているのか興味深いところです。モバイルノートやビジネスノートの更新を検討されている方は、今後公開されるであろうCore Ultra シリーズ2のレビューに注目しましょう。
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