AMDのゲーミングCPU「Ryzen 9000X3Dシリーズ」の上位モデル、Ryzen 9 9950X3DとRyzen 9 9900X3Dが2025年の第1四半期に発売予定であることが発表されました。今回はこれらのCPUについて判明している情報を紹介します。
ゲーミング性能とマルチスレッド性能を両立する上位モデル
Ryzen 9 9950X3DとRyzen 9 9900X3Dは、昨年11月に発売され人気を博しているRyzen 7 9800X3Dの上位モデルとなるゲーミングCPUで、第2世代3D V-Cache技術を採用したRyzen 9000X3Dシリーズに属する製品です。
現在までに公開されている情報によれば、最上位のRyzen 9 9950X3Dが16コア/32スレッドCPUで、Ryzen 9 9900X3Dは12コア/24スレッドCPUであるとされており、両CPUともにRyzen 7 9800X3Dより多い128MBのL3キャッシュを搭載しているとされています。
128MBのL3キャッシュを備えるというRyzen 9 9950X3D/9900X3Dですが、このL3キャッシュ容量は従来のRyzen 9 7950X3D/7900X3Dと同じ容量です。
Ryzen 9 7950X3Dは8コアCPUと32MB L3キャッシュを備えるCCD(CPUダイ)を2基搭載した16コア/32スレッドCPUであり、CCDのうち1基に64MBの3D V-Cacheを積層することで(32+64MB)+32MBで合計128MBのL3キャッシュ容量を実現していました。Ryzen 9 9950X3DとRyzen 9 9900X3Dも同様の構成を採用していると考えられます。
ともすれば、3D V-Cacheの効果がゲームで発揮されるのは、従来のRyzen 9 7950X3D/7900X3Dと同じく片方のCCDのみで稼働した場合に限定されるため、Ryzen 9 9950X3Dは8コア/16スレッドCPU、Ryzen 9 9900X3Dは6コア/12スレッドCPUとなり、ゲーミング性能に限ってはRyzen 7 9800X3Dと同等以下となることが考えられます。
Ryzen 9 9950X3DやRyzen 9 9900X3Dの強みは、Ryzen 7 9800X3Dに近いゲーミング性能と、16基または12基のCPUコアによる高いマルチスレッド性能を両立していることにあります。ゲーム以外にも、写真・動画の編集やCG制作などクリエイティブな用途などでPCを使用される方に好適なCPUです。
具体的な発売日や価格については未発表ですが、2025年の第1四半期に発売予定とされておりますので3月末までには登場するものと思われます。今後の情報に期待しましょう。
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