今回は、AMDがAIプロフェッショナル向けに設計した最新GPU「Radeon AI PRO R9700」を紹介します。
RDNA 4世代のAIプロフェッショナル向けGPU
Radeon AI PRO R9700は、RDNA 4アーキテクチャを採用するAIプロフェッショナル向けGPUです。GPUコアはデスクトップ向けのRadeon RX 9070 XTと同じNavi 48をベースとしており、4,096基のストリームプロセッサと128基のAIアクセラレータを備えています。
GPU自体はRadeon RX 9070 XTと同じ規模ですが、Radeon AI PRO R9700はVRAMに32GBの大容量GDDR6メモリを搭載しており、大量のVRAMを必要とする生成AIに最適化されました。また、Linux環境ではECC機能が利用できるとされています。
消費電力指標のTBPは300Wに設定されており、AMD純正のリファレンスカードは電源コネクタに12V-2x6を採用しています。バスインターフェイスはPCIe 5.0 x16です。


AIプロフェッショナル向けとされているRadeon AI PRO R9700ですが、超解像およびフレーム生成技術のFSR 4やFreeSyncなどゲーム向けの機能にも対応しており、単体としてはVRAM容量を倍増させたRadeon RX 9070 XTと言った印象の製品です。
一方、Radeon AI PRO R9700は、ROCmの利用により4枚のRadeon AI PRO R9700を束ねて利用可能とされています。一般家庭で利用するには金額と消費電力の両面で厳しくなりますが、大規模言語モデルなどをローカル環境で実行するためのワークステーションでの利用が想定されます。
なお、今のところ日本国内ではRadeon AI PRO R9700の単品販売は行われておらず、入手するにはBTOパソコンなどの完成品PCを購入する必要があります。
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