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TDP 165WのCore i9向けCPUクーラーの選び方

 デスクトップ向けのCore i9プロセッサーのうち、14コア以上のCPUはTDPが165Wに設定されています。今回はこのクラスのCPUと組み合わせるCPUクーラー選びのポイントをご紹介します。

●LGA2011-v3対応CPUクーラーを使う場合は要注意
 まず、デスクトップ向けのCore i9プロセッサーをサポートするCPUソケット「LGA2066」は、CPUクーラーの装着にかかわる部分の仕様は従来の「LGA2011-v3」と同様です。

 このため、正式にLGA2066対応を明記している新製品のCPUクーラーだけでなく、LGA2011-v3に対応している製品であればCore i9シリーズの冷却に利用できます。

 ただし、使えることと適切に冷却できるかどうかは別の問題です。
TDP
 現在のCore i9シリーズには、TDP140Wの製品とTDP 165Wの製品がラインナップされているのですが、旧来のLGA2011-v3向けCPU(Core i7)のTDPは140Wであり、165Wという数値はLGA2066になって新たに追加されたものです。このため、「LGA2011-v3に対応しているがTDP 165Wには対応していない」という製品が存在する場合があります。

 TDP 165WのCore i9シリーズに使えるか見分ける際、CPUクーラーメーカーが提示する「対応TDP」がひとつの指標になります。

 対応TDP表記がない場合、確実に対応している製品を選ぶのであれば、240mm以上のラジエーターを備えたオールインワン水冷クーラー、または120~140mm径の大口径ファンを2基搭載した大型空冷CPUクーラーという基準で選ぶと良いでしょう。特に、長時間にわたってCPUの全スレッドを使用して処理を実行するような用途では、このくらいの基準で選んだ方が安心です。

 現代のIntel環境ではマザーボードのUEFIで制限しない限り、CPUコアの最大温度であるTjunction温度を下回っていれば性能を十全に発揮することができますが、高性能なCPUクーラーの利用は動作音の低減にもつながります。TDP 165WクラスのCPUを選ばれるのであれば、CPUクーラーにも1~2万円程度のコストを掛けて、より冷却性能の高い製品を選ばれることをお勧めいたします。

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