Intelのハイエンドデスクトップ向けCPU「Cascade Lake-X」について紹介いたします。
●最大18コアCPUが用意されたHEDT向けCPU「Cascade Lake-X」
Cascade Lake-Xは、Intelのハイエンドデスクトップ(HEDT)向けCPUであるCore Xシリーズ最新モデルの開発コードネームで、2019年末にCore i9-10980XEを頂点に4モデルが発売されました。
Cascade Lake-Xでは、AI向け拡張命令「Intel DL Boost」を新たにサポートした他、内蔵メモリコントローラが「DDR4-2933」と「32GBモジュール」に正式対応しました。また、CPU内蔵PCI Express 3.0も44レーンから48レーンに増加しています。
CPUソケットは従来製品と同じLGA2066を採用しており、対応BIOSが適用されていれば従来のIntel X299チップセットでも利用できます。ただし、旧世代のマザーボードではCascade Lake-Xで増加した分のPCI Expressレーンは利用できません。
大容量メモリや多数のPCIe 3.0レーンや、先進的なAVA-512命令をサポートするCascade Lake-Xは、動画やCGを扱うクリエイティブな用途に適したCPUです。
位置付けとしてはHEDT向けであるCascade Lake-Xですが、価格帯の近いAMDのRyzen 9シリーズの競合製品としてちょうどよい製品ラインナップとなっています。128GBを超える大容量メモリや複数の高速ストレージを利用したい方には、Cascade Lake-Xが有力な選択肢となるでしょう。