AMDが11月5日に発売を予定している次世代CPU「Ryzen 5000シリーズ」に向けて、CPUと組み合わせて利用する電源ユニットを選ぶ際のポイントを紹介します。
Ryzen 5000シリーズでも最大TDPは105Wに据え置き
現在までに公開されているRyzen 5000シリーズ製品は、8コアのRyzen 7 5800X以上がTDP 105Wで、6コアのRyzen 5 5600XのみTDP 65Wとなっています。TDP自体は現行世代の第3世代Ryzenから引き上げられていません。
第3世代Ryzenでは、TDP 105Wモデルは標準で最大142Wまでの電力消費を許容されており、TDP据え置きとなるRyzen 5000シリーズもこの数値に大きな変化はないものと考えられます。
そうすると、電源ユニットの容量としてはミドルレンジ級GPUとの組み合わせでも500W程度の出力があれば足りる程度であると考えられますし、消費電力の大きいハイエンドGPUとして注目をあつめるGeForce RTX 30シリーズと組み合わせても、750W程度の出力があれば十分に対応可能でしょう。
CPU用8ピンコネクタ(EPS12V)の本数に注目
Ryzen 5000シリーズ向けに電源ユニットを選ぶ際、注目したいのがCPU給電用のコネクタであるEPS12V(8ピン/4+4ピン)の本数です。
▲EPS12V(8PIN/4+4PIN)のコネクタ
AMD X570チップセットを搭載する中堅以上のマザーボードでは、CPU用給電コネクタを2系統用意している製品が多く、これをフル活用して電力供給を行うのであれば、EPS12Vを2系統備えた電源ユニットを選ぶことをおすすめします。
なお、2系統の電源コネクタを備えたSocket AM4マザーボードであっても、基本的には1系統のEPS12Vを接続すれば正常に動作させることは可能ですので、これは必須要素という訳ではありません。複数系統のCPUコネクタを利用すれば、ケーブル1本あたりの電流量を減らし、ケーブルの電気抵抗による電圧降下を軽減できるので、利用できるならした方が良いという程度です。
ただ、最近のマザーボードやPCケースでの利用に適したコネクタやケーブルを備えるモダンな電源ユニットを選ぶ上で、EPS12Vの本数が一つの基準となるでしょう。