6月6日から10日まで台湾の台北にて行われたComputex Taipei2006に行ってきました。OCの観点からいくつか新しいプロダクトを紹介します。最初の写真はASUSのコンセプトモデルです。
まずメモリから見てみましょう。
TeamではDDR2-1000 CL4-4-3-5のデモを行っていました。Teamのセールス部門ディレクターのGerry氏は「現在、ハイクロックかつ低レイテンシーを実現できるのはMicron Dリビジョンだけ。もちろんElpida、Samsung、Hynixなどほかのチップの耐性も調べているが、Team XtreemシリーズはMicronチップで高性能のものを出していきます」という話をしてくれました。
またDDR1-600 3-3-3-8 1GBもデモしていました。1GBでDDR600は最速ですね。これは当店で扱っているDDR1-500 2.5-4-4-8 Special Editionをさらに選別したものだそうですが、今後、このスペックで製品版を投入するかはわからないということです。現在のDDR1-500 2.5-4-4-8 Special Editionは耐性の高いものが採れるようです。
Patriotは特に新しいメモリはなかったのですが、フラッグシップであるPC2-8000 XBLの評価が世界で高いようです。
面白いとモノとして、200倍のUSBメモリX-Porter XTの4GBがありました。完全防水で形もクールですね。これは近日当店で販売予定です。
G.Skillでは現在の最高スペックDDR2-1000の更に上、DDR2-1066をリリース予定です。PC2-8500 F2-8500PHU2-2GBHZが展示されていました。CL4スペックですので、ハイパフォーマンスが期待できそうです。
GeilではDDR2-1200スペックのEVOONE(イヴォワン)を展示&デモ。これはBIOS設定によらずメモリ単体で電圧をアップしてしまおうというもの。OCZ DDR Boosterをご存知の方は、アレがメモリに内蔵されていると考えてもらえればわかりやすいかと思います。デモはAM2プラットフォームでCPUはFX-62で300MHz×10の3.0GHz駆動、メモリはCL4-5-4-8-2T 600MHzにてSuperPI、3DMARK06が完走していました。チップはMicron Dリビジョンです。このメモリについては当店にて販売を行う予定です。
CORSAIRではPC2-10000をデモ。これはメモリの上に専用のファンを設置。ファンはメモリと一緒にパッケージされるということです。「DDR2メモリは電圧がDDR1より低いので熱くないと思っている人がいますが、結構発熱がありますので安定性を出すには冷却も必要です」と説明を受けました。
メモリ冷却ネタとしてThermalrightに面白いものがありました。メモリをヒートパイプ付きのフィンにて冷やすというものです。ヘアピンみたいに挟むだけという留め方がちょっと気になるのですが、面白そうなアイテムです。写真では1枚のみですが、デュアル時にはフィンの位置を変えて対応するという話でした。
ADATA、Kingston、PQI、Transend、Elixir、Super Elixir(Nanyaチップ搭載)、Qimanda(Infineon)を始め見慣れないメーカーのブースも多くありました。ほとんどのメーカーでDDR2-800、DDR2-1000のハイクロックメモリはリリースされているものの、低レイテンシーのものはOCメモリメーカー以外では見られませんでした。アグレッシブにハイパフォーマンスのDDR2を投入しているメーカーと、そうでないメーカーの違いがこういったところで出ているようです。
通常のDDR2-800 CL5のスペックはSamsungチップを採用しているところも多くみられました。チップ型番はK4151083QC-ZCE7です。Samsung Original DDR2-667に採用されているのはZCE6チップですので、この“E7”チップがチップレベルでのDDR2-800正規対応となります。複数のメーカーで「ES」という文字のプリントも見えましたので、まだサンプル段階のようです。今後、市場にも見られるようになってくるのではないでしょうか。