この夏から冬にかけてメモリ価格が下落したことにより、大容量メモリへの買い替えや増設を希望される方が増えています。
Intelプラットフォーム向けの大容量ハイクロックメモリ、特に4GBメモリの2枚/4枚組が各社から出揃いつつありますが、AMD環境向けの大容量ハイクロックメモリはまだまだ少ないのが実情です。
検証例も少ないので、G.Skillから発売されているAMD環境向けハイクロックメモリ『F3-16000CL9D-8GBFL(DDR3-2000 CL9-10-9-28 4GB×2)』を試してみました。
当店OC BTO『890FX-1090T+ (OC Tuned 3.8GHz Model)』での動作チェックです。
AMD環境でのメモリ対比は最大で1:4(ベースクロック200MHz時にDDR3-1600設定)となりますので、このメモリをスペック動作させるにはCPUのオーバークロックが必須となります。
ベースクロックを250MHzに設定し、メモリ対比を1:4にすればDDR3-2000になります。あとはメモリタイミング(CL9-10-9-28)とメモリ電圧、CPU倍率を調整します。
DDR3-2000になるように、ベースクロック250MHz・CPU倍率15倍の3.75GHzに設定しているのですがDDR-1600と表記されています。
使用したMemtest86+ V4.10はテスト自体はAMD PhenomII X6に対応しているものの速度表記などはまだ完全には対応できていないようです。
検証機器(当店OC BTO 890FX-1090T+ (OC Tuned 3.8GHz Model))
CPU:PhenomII X6 1090T
Memory:G.SKILL F3-16000CL9D-8GBFL(DDR3-2000 CL9 4GB×2)
CPU Cooler:PROLIMA TECH Megahalems Rev.B
MB:ASUS M4A89TD PRO/USB3
BIOS:0901
設定
CPU Bus Frequency--------------------------250
DRAM Frequency-------------------------DDR3-2000
DRAM CAS# Latency---------------------------9
DRAM RAS# to CAS# Delay----------------10
DRAM RAS# PRE Time----------------------9
DRAM RAS# ACT Time---------------------28
DRAM Voltage--------------------------1.55V
その他設定----------------------------Auto
テスト内容:Memtest4.10 std 3PASSクリア
←はベースクロック250MHz・CPU倍率16倍の4.0GHz、メモリクロックはメーカースペックのDDR3-2000(CL9-10-9-28)設定でのSuper Pi Mod 1.5XSの8M完走時のスクリーンショットです。
←はベースクロック250MHz・CPU倍率16倍の4.0GHz、メモリクロックはメーカースペックのDDR3-2000(CL9-10-9-28)設定でのCINEBENCH10完走時のスクリーンショットです。
このメモリはPhenomII X6 CPUとAMD890シリーズチップセット(一部のASUS製マザーのみ)の組み合わせが必要条件となりますので、ご注意ください。AMD環境での大容量、ハイクロックを実現できる製品ですので、PhenomII X6を使っているハイエンドユーザーの方におすすめいたします。