先日ご紹介した通り、NVMe対応SSDの多くは、従来のSSDよりも高いパフォーマンスを特徴としています。
PC用のストレージデバイスにとって、データ転送速度が高速であるということは間違いなく良いことです。ただ、Plextor M8PeやIntel 600pなどの安価な製品が登場してきたとはいえ、1GBあたりの価格は従来のSSDやHDDに比べれば高価です。
容量単価の高いNVMe対応SSDを導入するなら、その高いパフォーマンスが生かせる用途で使うことで、費用対効果を高めたいところです。そこで、今回はNVMe対応SSDに適した用途をご紹介いたします。
●システム用ストレージ (アプリケーションインストール用)
一般的なPCで最初に思いつくNVMe対応SSDの用途としては、やはりOSをインストールするシステム用SSDでしょう。
OS起動時の読み出し処理はもちろん、インストールしたアプリケーションの起動やアプリケーションの一時ファイルの作成などにも使われるシステム用ストレージは、シーケンシャルアクセスとランダムアクセスの両面でHDDを凌ぐSSDが得意とする用途です。
NVMe対応SSDをシステム用として利用するなら、OSだけでなくゲームやその他のアプリケーションもインストールして使えるように、512GB前後の容量を持った製品を選ぶと良いでしょう。
●アプリケーションの作業用ストレージ
PCI Expressバスの広帯域を活かした高速なシーケンシャルアクセスを誇るNVMe対応SSDは、動画編集などで使用する大容量かつ高ビットレートのソースファイルを置いておくストレージにも適しています。
また、プレビューの作成などで大量の一時ファイルを作成するクリエイター向けアプリケーションなどで、キャッシュの作成先をNVMe対応SSDにすることで、アプリケーションのパフォーマンスを改善できることもあります。
最適な容量はアプリケーションによって異なりますが、従来なら複数台のSSDやHDDをストライピングしなければ実現できなかった1GB/sec超のデータ転送速度を持つ作業用ストレージを簡単に用意できるという点で、NVMe対応SSDは大変魅力的であると言えるでしょう。
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