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マザーボードの選び方 ~ Z270チップセットとX299チップセット

 マザーボードを選ぶ際に重要な要素である「チップセット」。今回は、IntelのZ270チップセットとX299チップセットの違いと、その選び方をご紹介します。
X299_Z270

●対応CPUソケットが異なる「Z270」と「X299」
 Z270チップセットとX299チップセットは、いずれもIntel 200 シリーズ・チップセットに属するチップセットですが、サポートしているCPUソケットが異なっています。各チップセットがサポートするCPUソケットは、Z270がメインストリームのLGA1151、X299はハイエンドのLGA2066となっています。

 Z270チップセットがサポートするLGA1151は、Kaby Lake-S/Skylake-Sをサポートしており、GPUコアを統合した2~4コアのCPUが利用できます。メモリチャンネル数は2チャンネルで、マザーボードの実装次第でDDR3LまたはDDR4メモリを最大4枚まで利用できます。

 X299チップセットのLGA2066は、ハイエンドCPUであるKaby Lake-X/Skylake-Xをサポートしており、現時点では4~12コアのCPUが利用でき、今後18コアまでのCPUが登場予定となっています。メモリチャンネル数は2チャンネルまたは4チャンネルで、CPUの仕様とマザーボードの実装次第で最大8枚のメモリが利用できます。


▼Intel Z270 チップセット
・プラットフォーム: LGA1151
・対応CPU: Intel 第7/6世代 Core プロセッサ(Kaby Lake-S/Skylake-S)
・対応メモリ: DDR4 または DDR3L、デュアルチャンネルメモリ(128bit)
・CPU内蔵PCIe: PCI Express 3.0、16レーン
・チップセット内蔵PCIe: PCI Express 3.0、24レーン
・CPU内蔵GPU: 対応
・オーバークロック: 対応(Kモデルのみ)


▼Intel X299 チップセット
・プラットフォーム: LGA2066
・対応CPU: Intel Core X プロセッサ(Kaby Lake-X/Skylake-X)
・対応メモリ: DDR4、クアッドチャンネルメモリ
・CPU内蔵PCIe: PCI Express 3.0、44レーン または 28レーン または 16レーン
・チップセット内蔵PCIe: PCI Express 3.0、24レーン
・CPU内蔵GPU: なし
・オーバークロック: 対応

●選び方のポイント
 Z270とX299、どちらのチップセットを選ぶかのポイントは、「4コア8スレッドを超えるマルチコアCPUが必要か否か」というものです。

 Z270チップセットで利用できるCPUの上限は4コア8スレッドCPUのCore i7-7700Kであり、これ以上のマルチスレッド性能を持ったCPUを使うためには、必然的にLGA2066に対応するX299チップセットを選ぶことになります。

 Core i7-7700Kはゲームをはじめとする多くのPC用途で優秀なパフォーマンスを発揮するCPUではありますが、CGや動画のレンダリング、科学計算用途など高いマルチスレッド性能を要求する用途においては、LGA2066対応CPUのパフォーマンスは魅力的なものです。

 個人向けのPCとしてはLGA1151対応のZ270チップセットがお勧めですが、業務でCPU処理時間の短縮を狙うワークステーション用途や、最高の性能を追求したい個人の方には、LGA2066対応のX299チップセットが適しています。

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