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Core i7-8700Kと6コアSkylake-Xの選び方をチェック

 第8世代Coreプロセッサ「Coffee Lake-S」の登場で、メインストリーム向けにも6コアCPUが登場しました。

 今回は、新たに登場したCoffee Lake-Sの6コアCPU「Core i7-8700K」と、ハイエンドプラットフォームであるLGA2066で価格の近い6コアCPU「Core i7-7800X」の仕様をチェックして、その選びどころをご案内します。

 まずは、両CPUの仕様をチェックしてみましょう。
8700K vs 7800X
 Coffee Lake-SベースのCore i7-8700Kの魅力はCPUクロックの高さにあります。ベースクロックこそ3.7GHzですが、Turbo Boost時の最大クロックは4.7GHzに達し、ほとんどの場面で4GHzを超えるクロックで動作します。

 一方、Skylake-XベースのCore i7-7800Xは、コアクロックこそ低めながら次世代の拡張命令セットであるAVX-512をサポートし、最大128GBのメモリを搭載できる4chのメモリコントローラや、28レーンのPCI Express 3.0を備えています。

 この仕様から、CPUコア性能に優れるCore i7-8700KはゲームのようにCPUコアの性能が求められる用途に適しており、マルチスレッド性能でも多くの場面でCore i7-7800Xを上回るパフォーマンスを発揮できるでしょう。ただし、今後AVX-512命令を採用したエンコーダなどが登場してくれば、ごく一部ではCore i7-7800XがCore i7-8700Kを逆転する可能性はあります。

 基本的にCPU自体の性能ではCore i7-8700Kに及ばないCore i7-7800Xですが、最大搭載可能なメモリの容量が2倍で、CPUに直結できるPCI Express 3.0レーンが12レーン多いため、大量のメモリや高速なSSDを複数搭載できるというメリットがあります。これは、クリエイティブな用途に適した特性であるともいえます。

 また、Core i7-8700KがLGA1151の最上位モデルであるのに対し、Core i7-7800Xの上位には最大18コアまでの製品が用意されており、より多くのCPUパワーが必要となったとき、上位の製品へのアップグレードが可能という点も一つの選びどころになります。もちろん、LGA1151の方が安価なマザーボードが多く、コストパフォーマンスを高めやすいというのも見逃せません。

 普段使いのPCとして多くの方にお勧めできるのは、コストと性能のバランスに優れるメインストリームのCore i7-8700Kです。一方で、大量のメモリや高速なSSDを搭載したワークステーション的なPCを目指されるのであれば、Core i7-7800Xを検討してみる価値はあると思います。

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