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2018年に登場したAMDのSocket AM4向け新CPUをご紹介

 2018年もAMDのメインストリーム向けプラットフォームは「Socket AM4」が続投となりますが、APUのRyzen G「Raven Ridge」と、第2世代Ryzen「Pinnacle Ridge」が登場し、CPUのラインナップが一新されました。

 今回は、Socket AM4向けの新CPUのラインナップを確認しながら、どのような用途に適した製品なのかご紹介いたします。

第2世代Ryzen「Pinnacle Ridge」

 第2世代RyzenであるPinnacle Ridgeは、2017年に登場した第1世代Ryzenの製造プロセスとアーキテクチャを改良したマイナーチェンジモデルです。

 2015年5月初頭である現在、8コア16スレッドCPUの「Ryzen 7」と、6コア12スレッドCPUの「Ryzen 5」が登場しています。
2-gen Ryzen

 第2世代Ryzenでは、ブースト機能が「Precision Boost 2」にアップデートされており、第1世代より複数コア動作時に高いクロックで動作するようになりました。これにより、ゲームをはじめとする様々な用途でCPUのパフォーマンスが改善しています。

 上位のRyzne 7はメインストリーム向けのCPUとしては大変優れたマルチスレッド性能を持っており、動画のエンコードやCGレンダリングなどで高いパフォーマンスが期待できます。

 6コア12スレッドCPUのRyzen 5も、同価格帯のIntel製品に比べ高いマルチスレッド性能を持っており、コストを抑えたい方にはお勧めのCPUです。また、動作クロックの高いRyzne 5 2600Xは、多くのゲームで最上位のRyzen 7 2700Xに匹敵する性能を発揮しますので、ゲーム用途がメインであればこちらを選んでも良いでしょう。

Ryzen G「Raven Ridge」

 Raven Ridgeは、ZENアーキテクチャを採用するCPUコアと、Vegaアーキテクチャを採用するGPUコアを統合したAPUです。

 現在のところ、4コア8スレッドCPUにVega 11を統合した「Ryzen 5 2400G」と、4コア4スレッドCPUにVega 8を統合した「Ryzen 3 2200G」が発売されています。
Ryzen G
 Raven Ridgeに統合されたGPUコアは、ビデオカードに搭載されているRadeon RX 550に匹敵する規模のものであり、CPUに統合されたGPUコアとしては非常に高性能なものです。とはいえ、ゲーム用途では、専用VRAMを持つビデオカードに及ばないので、本格的にゲームを遊ぶのであればCPUのRyzenとビデオカードの組み合わせがおすすめです。

 Ryzen Gの優れているのは、低コストで4コアCPUとそれなりのGPUが揃う点にあります。Socket AM4向けには1万円前後で画面出力可能なマザーボードが販売されているので、十分実用に耐えうるPCを安価に自作することができます。

 ウェブ閲覧や動画鑑賞などが中心で、たまに写真や動画の編集もしたりするPCや、サブPCなどにおすすめの製品です。

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