記録的な酷暑が話題となっていますが、電子部品の集合体であるPCにとっても夏の暑さは大敵です。最近のパーツは熱保護機能が優秀なため、多少の熱で即座に壊れるということはありませんが、熱保護機能が発動すると処理速度の低下や電源の遮断などが発生することがあります。
今回は、暑さでPCの調子が悪くなった時の対処方法をご紹介いたします。
モニタリングソフトで現在の温度と最大温度を確認
PCの熱対策でまず重要なのはパーツの動作温度を確認することです。これによってPCの調子が悪くなった原因が熱によるものなのかを確認します。
HWMonitorやHWiNFOといったモニタリングソフトでは、CPUやGPUといった発熱源の他、HDDやSSDの温度が測定できます。これをPC使用中に起動しておくことで、各パーツの温度が最大で何℃に達していたのかを知ることができます。
また、動作クロックもモニタリングできるので、高負荷なソフトを実行している最中にクロックが大きく低下しているようであれば、熱保護機能が発動してしまっているのかもしれません。
ケースのパネルを開放して温度の変化を確認
モニタリングソフトで測定した温度や動作クロックから熱対策の必要性を感じた場合、まずはケースの側面パネルなどを取り外した状態で動作させ、温度や動作が改善するのかを確認してみましょう。
これは、PCケース内の温度上昇を緩和することを狙ったテストで、これで温度や動作が大きく改善するのであれば、冷却不足の原因はPCケースの換気能力不足であるということになります。この場合、ケースへの冷却ファン追加などが効果的な対策となります。
CPUクーラーやGPUクーラーの冷却性能不足を解消
ケースのパネルを開放しても温度や動作の改善が見られない場合、冷却不足の原因はCPUやGPUを冷却するクーラーの能力不足である可能性が高いです。
GPUクーラーであればGPUユーティリティを使って冷却ファンのスピードを高めたり、CPUクーラーの場合はより高性能な製品に交換することで、冷却能力不足を改善できる可能性があります。
ケース→クーラーの順に対策するのがポイント
PCの熱対策を行う手順は、第一にケース、続いてCPUやGPUのクーラーという順で行うのがポイントです。これは、ケースの換気能力不足でケース内温度が上昇していることが原因である場合、CPUクーラーなどを高性能なものに変えても十分な実力を発揮できない場合があるためです。
また、当然ながらPCを設置している部屋の温度も重要なファクターです。PCを使用している部屋では、出来る限り室温が30℃を超えないように対策することをお勧めいたします。