NVMe SSDのラインナップが厚いIntel。次世代メモリ3D Xpoint搭載製品も登場
2019年2月現在、主に販売されているIntelの一般ユーザー向けSSD製品は以下の表にまとめました。
Intel製SSDの製品ラインナップはNVMe SSDが中心となっており、SATA 6Gbpsに対応しているのはエントリークラスの「Intel SSD 545s」のみです。
メモリセルへの4bit記録に対応したQLC NANDメモリや、NANDフラッシュに代わる次世代メモリのひとつ「3D Xpoint」など、最新のメモリ技術を採用した製品が存在するのもIntel製SSDの特徴です。
高耐久と大容量を実現する第2世代3D NANDフラッシュ「3D2」
Intel製SSDの記録素子には、3D2と呼ばれる3D NANDフラッシュか、3D Xpointメモリが採用しています。
3D2は、Intelの第2世代3D NANDフラッシュのことで、積層数が64層のNANDが使用されています。3D NANDフラッシュはシリコンダイ上にメモリセルを積層することで大容量化を実現したもので、書き換え寿命低下を伴うメモリセルの微細化を避けて大容量を実現できます。
3D NANDフラッシュの採用によって、Intel製SSDは書き換え寿命で不利な多値記録のTLCやQLCでも数十~数百TBの総書き込みバイト数(TBW)を実現しています。
高性能かつ高耐久な次世代メモリ「3D Xpoint」
もうひとつの記憶素子である3D Xpointは、IntelとMicronが共同開発した次世代メモリです。3D積層構造を採用する点は3D NANDフラッシュと共通ですが、記録素子そのものや素子間の接続などの構造はNANDフラッシュとは異なるものとなっています。
3D Xpointは構造的にランダムアクセスに強く、特に4Kランダムリード性能などはNANDフラッシュ採用SSDを大きく上回ります。これは細かいファイルのローディングが多いシステムディスクやゲームインストールディスクに適した特性です。
3D Xpointは書き換え耐久性が極めて高いのも特徴で、技術発表時にはNANDの1000倍の書き換え寿命があるとされていました。実際の製品における総書き込みバイト数は、製品保証の観点もあってかそこまで大きな数字にはなっていませんが、Intel Optane SSD 905Pでは数ペタバイトに達しており、これは3D2採用製品の10倍以上です。
自作PCにはコストパフォーマンスの高いIntel SSD 760pが狙い目
Intel製SSDの中でも、パワーユーザー向けとされ3D Xpointを搭載するIntel Optane SSD 905Pシリーズは、一般ユーザー向けSSDの中では別格とも言えるランダムアクセス性能を備えており、性能を追求したい方にとって最高の選択肢となるSSDです。
ただし、3D Xpoint採用SSDの容量単価は3D2採用SSDの5倍前後と非常に高価です。性能が魅力的とは言え、ストレージ性能によほどのこだわりが無い限り、このコストを受け入れるのは厳しいものがあります。
一方、Intelの3D2採用製品はコストパフォーマンスに優れており、3GB/s級のシーケンシャルリード性能を持つIntel SSD 760pシリーズは、256GBなら1万円以下、512GBモデルも1.5万円前後で購入できます(2019年2月現在の価格)。システム用SSDにはベストな選択肢のひとつと言えるでしょう。
システム用SSDにIntel SSD 760pを利用し、さらに容量単価の安いIntel SSD 660pをゲームやデータの収納用SSDに用いるといった組み合わせもおすすめです。
▼インテル Solid-State Drive コンシューマー・ファミリー
https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/products/memory-storage/solid-state-drives/consumer-ssds.html
▼ゲーム / エンスージアスト向けインテルR Solid-State Drive
https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/products/memory-storage/solid-state-drives/gaming-enthusiast-ssds.html