2019~20年冬シーズンのCPU製品ラインナップを「価格重視」「パフォーマンス」「ハイエンド」の3つに分類し、目的別に注目のモデルをご紹介します。今回は「パフォーマンス」で選びたいCPUのご紹介です。
ミドルレンジからメインストリーム最上位までがターゲット
今回は、IntelとAMDがそれぞれラインナップしているCPUブランドの中から、ミドルレンジクラスの製品からメインストリーム最上位の製品までをパフォーマンス志向の製品として分類し、その中から用途別のおすすめCPUをご紹介します。
今回の分類で対象となるCPUは、Intel製品15モデル、AMD製品6モデルです。各CPUの一覧リストを以下に掲載します。
コストパフォーマンス重視なら6コアCPU
中堅以上のモデルが揃った今回のCPU製品の中でも、特にコストパフォーマンスに優れているのが6コアCPUです。
特に、2万円台中盤で購入できるRyzen 5 3600とCore i5-9600KFのコストパフォーマンスは素晴らしく、どんな用途であっても一定以上の性能が期待できる優れたCPUです。この2製品を基準にとして、より高性能な製品にお金を掛ける価値があるのかを検討するとよいでしょう。
動画や3DCGなどの高CPU負荷なクリエイティブ用途に強い第3世代Ryzen
動画の編集、3DCGの制作などの分野ではCPUのマルチスレッド性能が問われることが多く、そうした用途では8コア以上のCPUであるRyzen 7やRyzen 9が優れたパフォーマンスを発揮します。
特に、Ryzen 7 3700Xはコストパフォーマンスが高く、低TDPで使い勝手も良いバランスに優れた選択肢です。また、動画エンコードやCGレンダリングを頻繁に行う方には、12コアCPUのRyzen 9 3900Xは絶対性能とコストパフォーマンスの両面で優れた強力な選択肢です。
一方、イラスト制作や写真の編集作業がメインという方には、コア数の多いCPUよりも動作クロックが高く、高いシングルスレッド性能で作業のレスポンスを改善できるCore i5-9600KFやRyzen 5 3600Xなどがおすすめです。
ゲーミング用途でベストのCPUはCore i9-9900KS
ゲーミングPCのCPUとして特に注目のモデルはIntelのFモデルです。特に、Core i5-9600KFはコストパフォーマンスの高いゲーム用CPUとして、GeForce RTX 2060シリーズクラスのGPUともマッチします。
このクラスのCPUの中で、ゲーム用CPUとしてベストの性能を備えているのはCore i9-9900KSです。ゲーム中はほぼ5GHzで動作し続けるため、特にハイフレームレートゲーミングにおいて最高のパフォーマンスが期待できます。
一方、第3世代Ryzenもゲーミング性能に優れたCPUであり、ハイフレームレートでややCore i9-9900KSに譲るとは言え、多くのゲームを快適にプレイすることができます。200fpsを超えるような極端なハイフレームレートを必要としない場合や、プレイ動画の編集なども行うのであれば、マルチスレッド性能にも優れる8コア以上のRyzenは良い選択肢です。