2019~20年冬シーズンのGPUの選び方を、「ミドルレンジ」「ハイエンド」「エントリーゲーマー」の3つ観点からご紹介していきます。今回は「ミドルレンジ」のご紹介です。 NVIDIAのGPUラインナップでミドルレンジに該当するのは、GeForce GTX 1660 シリーズとGeForce RTX 2060 シリーズあたりのGPUです。 いずれも6GBのメモリを備えており、フルHD解像度で高画質設定や高フレームレート動作でのゲーミングを楽しめるGPUが揃っています。 特に注目のGPUは、GeForce GTX 1660 SUPERで、GeForce GTX 1660シリーズの中でも上位のGeForce GTX 1660 Tiに匹敵するゲーミング性能を備えながら、価格はGeForce GTX 1660に近いNVIDIAのミドルレンジGPU
もうひとつ注目のGPUをあげるとすれば、レイトレーシングや深層学習用の演算コアを備えたGeForce RTX 2060です。フルHD解像度ではDirectX Raytracingを使ったリアルタイムレイトレーシングを実用できる性能を備えており、最先端のグラフィックスを味わえます。
AMDのミドルレンジGPU
AMDのGPUラインナップでミドルレンジに該当するのは、Radeon RX 5600 XTとRadeon RX 5700の2モデルです。
Radeon RX 5600 XTはGeForce GTX 1660 シリーズ、Radeon RX 5700はGeForce RTX 2060 シリーズの対抗モデルという立ち位置にある製品で、AMD最新のRDNAマイクロアーキテクチャを採用する「Navi」に基づき、7nmプロセスで製造されています。
前提としては、NVIDIAのミドルレンジGPUに対抗モデルが存在するAMDのミドルレンジGPUですが、現時点ではRadeon RX 5600 XTの価格が高く競合としてはコストパフォーマンスを欠いています。また、その価格はRadeon RX 5700搭載カードと非常に近いものとなっており、上位モデルと下位モデルの価格が被っているのが現状です。
Radeon RX 5600 XTの性能はGeForce GTX 1660 シリーズをやや上回るため、価格が接近すれば魅力的な選択肢となり得ますが、現状ではRadeon RX 5700が唯一の選択肢と言えるでしょう。
Radeon RX 5700はGeForce RTX 2060と同等以上の性能と8GBのメモリを備えているので、多くのゲームで高いパフォーマンスが得られます。ただし、リアルタイムレイトレーシング用の演算コアなどは備えていないため、DirectX Raytracingを使った最先端のグラフィックを楽しむことはできない点に注意が必要です。